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2010年7月 1日 (木曜日)

Banyana -The Children Of Africa

南アWCもたけなわ。サムライ・ブルーは惜しくもベスト16で散ったが、今回はなかなか実りあるWCだった。やっと日本のサッカーのスタイルが確立されたような気がする。世界的に「サムライ・ブルー」の愛称が認知されたようだし、これからのサムライ・ブルーの戦いが楽しみである。

さて、6月11日、南アWCの初日、このブログでご紹介した、南ア出身のジャズ・ピアニスト、ダラー・ブランド(Dollar Brand)。イスラム教に改宗して、イスラム名は、アヴドゥラー・イブラヒム(Abdullah Ibrahim)。その時、語ったアルバムが『Good News from Africa』(6月11日のブログ参照)。そんなアヴドゥラー・イブラヒムのアルバムを更に聴きたくなる。

昨日、今日とWCの試合が無い。昨日より早寝して、「累積警告」ならぬ「累積睡眠不足」の解消に努めている(笑)。そして、ゆったりとアヴドゥラー・イブラヒムのアルバムに耳を傾け、遠く南アWC会場に想いを馳せる。思いを馳せながら、流れるアルバムは『Banyana - children Of Africa』(写真左)。1976年のリリース。ちなみにパーソネルは、アブドゥーラ・イブラヒム (p,ss,voc), セシル・マクビー (b), ロイ・ブルックス (ds)。

『Good News from Africa』は、左手の強烈なビートと右手のアーシーでフォーキーな旋律。展開が実にオープンで、正の方向に拡がっていて、なんだか、そこはかとなく「幸福感」を感じることの出来る、アフリカンな展開が特徴。言い換えると、ちょっと脳天気なまでの「アフリカ讃歌」。しかし、この『Banyana - children Of Africa』は、アグレッシブで緊張感の高い、実に硬派なメインストリーム・ジャズ。
 

The_children_of_africa

 
しかし、冒頭のタイトル曲「Banyana -The Children Of Africa」だけは、ちょっと脳天気なまでの「アフリカ讃歌」。しかし、その冒頭のタイトル曲のラストの一音が「鋭く切り裂くような不協和音」。そして、不穏な雰囲気漂う、2曲目「Asr」が始まる。テンション溢れ、不協和音を織り交ぜながら、それでいて、ポジティブなビートが心和む、実にストレートなメインストリーム・ジャズ。実に硬派なジャズ。実にストイックな純ジャズ。

この「テンション溢れ、不協和音を織り交ぜながら、それでいて、ポジティブなビート」は、2曲目以降の全曲を心地良く覆っている。そして、時にフリー・ジャズの要素を、時にモーダルなインプロビゼーションを、掛け値なく素晴らしいテクニックを駆使して、このピアノ・トリオは弾き上げていく。とにかく、当時の最先端を行くメインストリーム・ジャズがここにある。

ラストの「Yukio-Khalifa」は圧巻の一言。重心の低い、低音響くアーシーなイブラヒムのピアノに、これまた重心の低い、ブルブル震える重戦車の様なマクビーのベース。そして、多彩なポリリズムとフォーキーな響きが個性のブルックスのドラム。超重量級のリズムセクション。この3者が絡み合って、ソロを展開し合って、それはそれは硬派なメインストリーム・ジャズを聴かせてくれる。

ストイックで、アグレッシブで緊張感の高い、実に硬派なメインストリーム・ジャズ。不穏な雰囲気漂い、なんだか危険な匂いのするテンション溢れ、せめぎ合いの様な不協和音を織り交ぜながら、それでいて、不思議とポジティブなビートが心和む、明日を感じるビート。

この雰囲気って、1960〜70年代、時代はアフリカの時代、アフリカ独立の時代。そんな時代の風景を出来事を、ジャズというフォーマットの音で感じされてくれるような優秀盤だと想います。エンヤレーベル独特の少しエコーのかかった独特の録音と共に、実に内容のある、良いアルバムです。  
 
 
 
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