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2010年7月17日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・20

CDの時代になって随分経つが、LP時代よりCDの方が、収録時間が圧倒的に長くなり(約45分→約70分)、LP時代のアルバムを2枚ほどカップリングして、パッケージを変えて再リリースしたり、LP2枚組の収録曲から何曲かを落として、むりやりCD1枚に収録したりと、なにかと紛らわしいケースに時々出くわす。

昨年、米国でリリースされた Tommy Franagan の『THE TRIO』(写真右)もそうで、最初は、Tommy Franagan (p), Ron Carter (b), Tony Willams (ds) の未発表音源かと思った。が、収録曲を眺めていて「ん〜っ」と思い始め、調べてみたら、LP時代の『The Master Trio featuring Tommy Flanagan,Ron Carter,Tony Williams』と『The Master Trio/Blues In The Closet』のカップリングと判明。どちらも、1983年6月16~17日の録音なので、まあ、カップリングしても、問題無いと言えば問題無いけど・・・。

でも、やはり、LP時代に2つのアルバムに分かれてリリースされていたのなら、やはりCD時代になっても、やはり分けてリリースすべきだろう。確か、この2枚のアルバムはLP時代と同様、2枚のアルバムに分けてリリースされていたはず。昨年、なぜか米国で1枚のCDにカップリグされ、新しいジャケット・デザインでリリースされた。紛らわしいことこの上無し。

2枚に分かれていたアルバムの内、実は『The Master Trio featuring Tommy Flanagan,Ron Carter,Tony Williams』はCD音源で既に所有してたんだよな〜。で、今回、あまり確かめもせずに、 Tommy Franagan の『THE TRIO』を購入してしまったので、前半の7曲が「かぶって」しまったやないか〜(笑)。ちなみに、前半7曲の『The Master Trio featuring Tommy Flanagan,Ron Carter,Tony Williams』については、2008年8月2日のブログ(左をクリック)で、ご紹介しているので、こちらをご参照されたい。

さて、僕がLP時代より愛して止まないのが、 Tommy Franagan の『THE TRIO』の後半7曲で構成される、1983年作品『The Master Trio/Blues In The Closet』(写真左)である。The Great Jazz Trioの路線を狙った、日本企画の二番煎じ的なトリオの作品なんですが、さすがに、Tommy Franagan (p), Ron Carter (b), Tony Willams (ds)という、名うての名手揃い。これがなかなか渋い内容のピアノ・トリオです。
 

Franagan_blues_in_the_closet

 
ちなみに収録曲は以下の通り。

1. Good Bait
2. Afternoon In Paris
3. Giant Steps
4. Blues In The Closet
5. Sister Sheryl
6. My Ship
7. Moose The Mooche

1枚目の『The Master Trio featuring Tommy Flanagan,Ron Carter,Tony Williams』は、ちょっと気恥ずかしくなるような大スタンダード大会だったので、「ちょっとなあ〜」という感じで、ちょっと「ひき」ましたが、この2枚目の『The Master Trio/Blues In The Closet』は、ちょいと捻りの効いた選曲が「小粋」です。

このアルバムでのフラナガンは「主役」なので、「伴奏の名手」は封印し、あくまで、メイン奏者として、ハイテクニックで端正な「ハードバップ・ピアノ」を聴かせてくれます。特に冒頭の「Good Bait」は、旋律の音の流れがちょっと捻くれていて、ウッカリするとミスタッチ連発、それが嫌で慎重に弾くと、ノリがてきめん悪くなるという厄介な曲なんですが、フラナガンは、いともたやすく端正に弾き上げていきます。

また、ここでのロンのベースは、まずまずベースのチューニングがなされて、ハイテクニックを駆使して弾き進めるロンのベースの音が気持ち悪くありません(笑)。1970年代のロンのベースは、チューニングが甘く、音をアタッチメントで増幅していたのか「ドロ〜ン、ボヨ〜ン」としたブヨブヨしたベース音で、とにかく気持ち悪い演奏が多かった。さすがはベースの達人の一人、ロン・カーター。ベースのチューニングが合えば、なかなかのベースになりますね〜。ロン独特のベースの個性がやっと聴き取れるようになった。

トニーは、1970年代、The Great Jazz Trioでは、全面にしゃしゃり出ることが多く、ドラミングもバスドラを多用した「ど派手」なもので、演奏する曲によっては、ちょっと「眉をしかめる」出しゃばり様でしたが、このアルバムでは、しっかりとフラナガンのバックについて、極上のビートを供給し、堅実に「タイムキーパー」の任を果たしています。トニーも1980年代に入って、グッと大人になったなあ、と感じられる、伴奏に徹したドラミングには好感が持てます。

良いピアノ・トリオです。この『The Master Trio/Blues In The Closet』については、外は「うだる暑さ」の中、涼しいジャズ喫茶のノンビリした夏の午後に流すイメージですね。肩肘張ること無く、心地良く聴き流しの出来る、ピアノ・トリオ入門盤としても適した、意外と玄人好みのアルバムだと思います。 
 
 
 
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