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2010年6月23日 (水曜日)

Tower of Powerって知ってる?

Tower of Power(タワー・オブ・パワー)って知ってますか。知ってるよ〜、って答えた方は、1970年代ロック、クロスオーバー・ミュージックの「通」です。

Tower of Powerは、70年代初頭のオークランドをベースにしたさまざまなバンドで構成された、ロック・ホーン・バンド、若しくはR&Bのバンド。カリフォルニア州オークランドで結成しその後活動の拠点をサンフランシスコに移し、1970年にデビューなので、西海岸ロックの範疇に入る。

1970年代、当時、日本では、それはそれは粗雑な扱いを受けていた。「ブラス・ロック」若しくは「ソウル・ミュージック」のジャンルに押し込められ、ロックのジャンルからも、ソウル・ミュージックのジャンルからも継子扱いされた、それぞれのジャンルの片隅に、Tower of Powerは鎮座ましましていた。

しかし、である。このTower of Power、素晴らしいファンク+R&Bのバンドなのだ。というか、ソウル・ジャズのエッセンスをしっかり引継ぎ、スマートでコテコテなファンクネスが堪らない、そんなクロスオーバーなバンドである。

そのTower of Powerの代表的名盤の一枚が『Back to Oakland』(写真左)。ファンク色、そして、クロスオーバーなジャズの要素をしっかり取り込んだ、1974年に発表された通算4枚目の作品。ジャズ者からすると、このアルバムが一番馴染みやすい。ブラスのユニゾン&ハーモニーをジャズ的に活かしながら、アドリブ交えて展開するインスト・ナンバーの存在が光る。
 

Top_oakland

 
そのインストナンバーの代表格が、5曲目の「Squib Cakes」。オルガン入りの実にファンキーな、実にソウルフルなインストナンバー。ビートはしっかりとR&B。決して、ジャズの様にスインギーではない。でも、そこが「格好良い」んだよなあ〜。ジャズに無い、縦揺れのビートが新鮮。そして、演奏のシンプルさが、この演奏をより判り易く、親しみ易くしている。

「ブラス・ロック」的な展開は、冒頭の「Oakland Stroke」や9曲目の「I Got The Chop」に顕著。ブラスを全面に押し出したR&Bバンドではあるが、ブラスをやや抑え気味に、隠し味のように響かせ、R&B的なビートを全面に押し出して、ソウルフルで「うねるような」グルーヴを聴かせるところなんざあ、実に「粋」である。

R&Bバンドの十八番であるソウルフルなバラードも「てんこ盛り」。3曲目「Just When We Start Makin' It」、そして、6曲目「Time Will Tell」なんざあ、それはそれは、R&B的なバラードな雰囲気が満載である。ボーカル良し、コーラス良し、1970年代の良きR&Bの響きを感じる。う〜ん、良いなあ。

日本では、なぜか継子扱いされていた感のあるTower of Powerですが、クロスオーバー・ジャズのファンの方々、ファンキー&ソウルフルなフュージョン・ジャズのファンの方々、そして、R&Bのファンの方々には絶対のお勧めです。

梅雨の雨続きの日々、雨の憂鬱さにテンションが下がりがち。そんな時、逆に、だから「アガる曲」が欲しくなる。そんな「アガる曲」が欲しい時に、ピッタリなTower of Powerの「ファンク+R&B」。ノリの良さが突き抜けている感じが実に素敵です。我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、このTower of Powerは、ジャズ・フュージョン館でかけますね、絶対に・・・。  
 
 
 
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コメント

こんにちはjamkenです。タワーはわたしは大好きなバンドのひとつであります。
 昔まだ若かった頃、タワーのアルバムをJAZZ喫茶に持ち込んで、マスターにかけてもらったことがある。そのときの喫茶店の雰囲気に合わずに惨めな思いをしたことがある。
http://blog.livedoor.jp/jamken0730/archives/cat_113394.html
そんなことはまったく気にしてはないのですが、タワーがその後ディスコサウンドに影響を受けてしまってまったく骨抜きにされたことが悔しくてなりません。
 初期の作品はどれも最高ですね。このアルバムも良く聴きました。

どうもjamkenさん、松和のマスターです。コメントが大幅に遅れてすみません。
連日のサッカーWCの観戦で寝不足が累積して、この2日間ほど、昼間は伏せって
いました(笑)。

さて、Tower of Power(略してTOP)についての共感のコメントがいただける
とは「嬉しい驚き」です。まず、TOPを知っている人がどれだけいるのか、と
思い、名前は知っていても、このディスコサウンドの毒される前の初期の作品を
聴き込んだ人はどれだけいるのか、と思いながら、記事をまとめていたのですが、
いや〜、jamkenさん、ありがとう(笑)。

TOPの初期のアルバムは、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「フュージョンの
風に吹かれて」のコーナーでは何ら問題ないですよ(笑)。遠く1970年前半の
クロスオーバー的な傑作だと思います。 
 
 

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