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2010年4月 5日 (月曜日)

ベストメンバーの最高傑作ライブ

1970年代から1980年代前半、ジャズ・フュージョン界を席巻したジャズ・バンドの一つが「Weather Report」。そして、その「Weather Report」は、メンバーが時代時代で刻々と変化したが、最高のメンバー構成が、Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (ts,ss), Jaco Pastorius (el-b), Peter Erskine (ds)。1978年から1982年の間、この4人のメンバーが、「Weather Report」のベストメンバーであった。

そのベストメンバーでの最高傑作ライブが残されている。アメリカ公演などから厳選されたテイクが収録された、1979年にリリースされた、2枚組LP アルバム『8:30』(写真左)である。2枚組LPアルバムとはいっても、ライブが収録されたのは、LPでいうA〜C面まで、D面は当時のスタジオ録音で占められていた。

ライブ収録されているのは、それまでのウェザー・リポートのベスト盤的選曲。どの曲も凄まじいばかりの、怒濤のテクニックとイマージネーション溢れるインプロビゼーションの応酬である。とにかく凄い。「Weather Report」全盛期のライブである。凄いのは当たり前やね。

とても4人が中心の演奏とは思えない。音が分厚く、ユニゾンは塊の如く、ハーモニーは幾重にも重なっていく。その分厚い演奏の核となっているのは、ベースのJaco PastoriusとドラムのPeter Erskine。キーボードの重なるように、キーボードを補完するように、とてつもないベースラインを弾きまくるJaco Pastorius。そして、千手観音の様にビートを叩きまくるPeter Erskine。この二人が叩き出すビート、リズムは想像を絶する凄さ。

このアルバムが発売された当時、僕はチープなステレオセットしか持っていなかったので、このベースのJaco PastoriusとドラムのPeter Erskineの叩き出すビート、リズムの凄まじさが判らなかった。歳を重ね、なんとか財力を確保し、そこそこのステレオセットを持つことが出来、そのそこそこのステレオセットで聴くベースのJaco PastoriusとドラムのPeter Erskineの叩き出すビート、リズムは凄まじいかぎり。

Wr_830

他の時期の「Weather Report」には、パーカッション奏者が存在していたのにも拘わらず、この時期だけはパーカッション奏者が入っていないのも、このライブアルバムのJaco PastoriusのベースとPeter Erskineのドラムを聴けば「頷ける」。

特に、Jaco Pastoriusのベースラインは尋常では無い。異常と言った方が良いか。なんでそんなフレーズが出てくるのか、なんでそんなビートが出てくるのか、理解に苦しむ(笑)。とにかく凄い。唄うように、叫ぶように弾き倒すJaco Pastoriusのベース。そのベースに呼応するように、とにかく叩きまくるPeter Erskineのドラム。このライブアルバムの全編に渡って、この二人のリズムセクションは凄い。

こんな凄いリズムセクションをバックにしているのだ。フロントのキーボードのジョー・ザビヌル、サックスのウェイン・ショーターは、それはそれは、心ゆくまでソロを歌い続けることが出来ただろう。特に、このライブアルバムでは、ウェイン・ショーターのサックスが凄い。吹きまくり、とはこのこと。しかも、誰にも真似できない、ショーターならではの宇宙人的に捻れたフレーズが満載である。

LP時代のD面のスタジオ録音については、発売当時、1980年代のジャズを予言するものとして、持てはやされたものだ。しかし、1980年代、予想に反して、メインストリーム・ジャズの復権、ハードバップ・ジャズ回帰な時代になった。

エレクトリックな純ジャズは、マイルス・デイヴィス御大とチック・コリア、パット・メセニー以外、目立って後を継ぐ者は見当たらず、ジャズ界時代が、如何にエレクトリックな純ジャズが難しいものかを証明した格好になった。この「Weather Report」も、1986年に解散している。

ちなみに、『8:30』というタイトルは、米国ではコンサートの開始時間が、大体この8時30分位に始まるという事から付けられたそうです。ジャケット・デザインも格好良く、「Weather Report」の名盤中の名盤です。何度聴いても飽きません。
 
 
 
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