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2010年4月20日 (火曜日)

安らぎの「Goodby」

ハードなジャズ、正統派純ジャズを聴き続けると、ちょっと耳が疲れる。もしかしたら、僕は本当のジャズ者では無いのでは、と思ったりするのだが、確かに耳が疲れるのだから仕方が無い(笑)。耳が疲れると、リラックスした音楽でちょっと「耳休め」をしたくなる。

「耳休め」には、70年代ロックか、フュージョンなジャズ。そんな「耳休め」に良く登場するフュージョンなジャズがある。ミルト・ジャクソン(Milt Jackson)の『Goodbye』(写真左)。クロスオーバー〜フュージョン・ジャズの中心的レーベル、CTIレーベルからのリリースである。

これが実にリラックス出来る内容なのだ。まず、リーダーが、ヴァイヴのミルト・ジャクソンなのが良い。ヴァイヴの音色は万能、純ジャズからフュージョンまで、その音色は絶対的にリラクゼーションを現出してくれる。そのリラクゼーション溢れる音色をもって、この『Goodbye』は聴く者に安らぎを与えてくれる。

が、最近リリースされたCDの収録曲の曲順を見ると、その安らぎ、リラクゼーションが感じる事が出来ない事態に陥っている。最近入手できるCTIレーベルのアルバムリリースはUS盤。そのUS盤の収録順は以下の通り。

1. Old Devil Moon
2. S.K.J.
3. Opus de Funk
4. Detour Ahead
5. Goodbye

これじゃあ、駄目なんだなあ。LP時代の収録順は以下の通り。

1.Detour Ahead
2.Goodbye
3.Old Devil Moon
4.S.K.J.
5.Opus De Funk

Milt_goodby

LPのA面の「Detour Ahead」「Goodbye」の存在が大きい。この情感溢れる、バラードチックな演奏が、聴く者に安らぎを与えてくれる。安らぎを感じて、心からリラックスした後に、B面の「Old Devil Moon」以降のパンチ溢れる演奏を愛でるのが、LP時代の「通例」である。

いきなり「Old Devil Moon」「S.K.J.」「Opus de Funk」が来ちゃあいけない。来たらあかん(笑)。この『Goodbye』というアルバムの「わびさび」が無くなる。今のUS盤が何故いきなり「Old Devil Moon」「S.K.J.」「Opus de Funk」が来るようになったのかは判らないが、この『Goodbye』は、最初の2曲に「Detour Ahead」「Goodbye」が来ないといけない。

ちなみにパーソネルは、共通はリーダーのMilt Jackson(vib), Ron Carter(b) 。あとは、「S.K.J.」のみ、Freddie Hubbard(tp, flh), Herbie Hancock (p,key), Billy Cobham (ds), その他は、Steve Gadd (ds), Hubert Laws(fl), Cedar Walton (p,key) 。「S.K.J.」のみが、Milt Jackson『Sunflower』セッションからの残り物収録。

このミルトの『Goodbye』は、冒頭の2曲「Detour Ahead」「Goodbye」が要の演奏。この2曲が最初に来ないと次が無い(笑)。US盤を入手したジャズ者の方々は、演奏順をLP時代と同様の並びにして下さい。

すると、決まってこのアルバムの存在価値が理解できます。このLP時代の並び順に勝る者無し。フュージョン時代に硬派のジャズ演奏。それでいて、フュージョン時代独特の癒しと安らぎがあって、このミルトの『Goodbye』は「耳休め」の一枚として、素晴らしい内容の一枚だということが理解出来るかと思います。 

しかし、フュージョンジャズは侮れない。CTIレーベルって軟弱なジャズレーベルじゃないの、って敬遠するって間違いだと思っています。このミルトの『Goodbye』は、70年代純ジャズの好例だと思います。このミルトの『Goodbye』では、演奏するメンバー皆が、寛ぎつつ純ジャズしています。
 
 
 
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