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2010年3月29日 (月曜日)

「トロピカル三部作」の最終作

気分が優れない時、「よしっ」とばかりに、ポジティブな気合いを入れ直す時は、決まって、バリバリのフュージョン・アルバムを選択する。メロディアスに心地良く、超絶技巧ではあるが、それをひけらかすことが無い。そんな奥ゆかしいフュージョン・アルバムを選択する。

そんな時、度々選択するのが、スパイロ・ジャイラ(Spyro Gyra)。僕は、このスパイロ・ジャイラの『Morning Dance』『Catching the Sun』『Carnaval』の3部作。僕が勝手に名付けた「トロピカル三部作」が大好きだ。アルバム・ジャケットのイラストも共通性があって大好きだ。この「トロピカル三部作」は、僕が心をリラックスさせ、ストレスを解消させる「最終兵器」である。

今日は、そのトロピカル3部作の最終作『Carnaval』(写真左)を選択。冒頭の「Cafe Amore」は、完璧なトロピカル・フュージョン。カリビアンな響きが心地良い、トロピカルなフュージョン。スパイロの「トロピカル3部作」って、冒頭の1曲で「やられちゃう」んだよな。カリビアンなトロピカル・フュージョンに「やられちゃう」んだよね〜。どうも、僕は、トロピカル・フュージョンに、カリビアンな響きに「からきし弱い」。

でも、2曲目以降、単純に、当時売れ筋のトロピカル・フュージョンで埋め尽くすことが無いところが、スパイロの優れたところ。前作の『Catching The Sun』の特徴だった、アーバンな雰囲気の、ちょっとハードでファンキーなフュージョン・ジャズをベースに、ソフト&メロウなトーンを織り交ぜて、アーバンではあるが、キャッチャーでメロディアスな、ポジティブで聴き易い、後の「スムース・ジャズ」と呼ばれるフュージョン・ジャズのプロトタイプ的な演奏が続々と続く。

Spyro_carnival

前作での、ちょっとハードでファンキーなフュージョン・ジャズをもっと聴き易くした、スパイロ・ジャイラのフュージョン・ジャズの完成形がこのアルバムに詰まっている。スムース・ジャズを彷彿とさせる、印象的なフレーズを散りばめながら、ダイナミックな展開が素晴らしい「Awakening」、アーバンな疾走感が溢れる、ポップでリズミカルな「Sweet and Savvy」。「Carnaval」は洗練されたアーバンなアレンジのトロピカル・フュージョン。収録されたどの曲も魅力的な演奏ばかりである。

この『Carnaval』で、スパイロ・ジャイラのフュージョン・ジャズは確立された。輝かしいブラスの響き、突き抜けるような爽快感溢れるフロントのサックスとペットの音色。ポジティブでトロピカルであるが、アーバンでお洒落なビートが漂うバックのリズムセクション。そして、なによりも「打ち込み」に全く頼らない、人間が演奏する、人間味溢れる超絶技巧な演奏テクニック。これぞ、スパイロの個性である。

発売当時、ブレッカー兄弟、ウィル・リー、ハイラム・ブロック、ジョン・トロペアなど豊富なゲスト陣の参加が持てはやされたが、今、聴き直してみると、その豊富なゲスト陣は、全て、スパイロの個性のパーツとして、スパイロの音楽の中に溶け込んでいる。

このスパイロの『Carnaval』は、1980年のリリース。1980年と言えば、フュージョン・ジャズが、完全に成熟しきって、一気に下降線に入った頃の「峠の群像」の様なアルバム。フュージョン・ジャズを越えて、後のスムース・ジャズに繋がる、完全に成熟したフュージョン・ジャズがここにある。 
 
 
銀歯が欠けて、治療中の歯。歯の仮の詰め物が取れて、なんだか、しくしく痛い。今日は急遽、歯医者へ。何とか仮の詰め物を修復してもらい、痛みも改善。でも、歯医者は納得しない。歯が割れているかも、と恐ろしいことを。患者を不安に貶める歯医者、この歯の治療が終わったら、歯医者変えようかなあ。今日は、スカッとするフュージョンということで、スパイロを選択。ちょっと気分も持ち直したかなあ。

寒戻る 春の足踏み なごり雪
 
 
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