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2010年3月21日 (日曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・7

ビッグバンドについて、ジャズ初心者の頃、「これは凄いぞ」と直感的に感じたのが、Thad Jones(flh), Mel Lewis(ds)の2人が、1965年に結成した、サド&メル・ジャズオーケストラ。

サド&メル・ジャズオーケストラは、FMラジオで初めて聴いた。エリントン楽団やベイシー楽団とは全く違う、新しい音が実に心に響いた。演奏されているビートが新しく、1970年代後半、ジャズ者初心者の僕は、この新しいビッグバンドの音に強く惹かれた。

そんなサド&メルを、初めてアルバムとして聴いたのは『Consummation』(写真左)だったかと思う。このアルバム・ジャケットのイラストが実に印象的だった。Leo Meiersdorffがイラストレーターとして起用されている。身体のしなり、強調された指、原色中心のメリハリのある色使い。このジャケットに惹かれて、例の「秘密のジャズ喫茶」で聴かせて貰った。

サド&メルのビッグバンドの特徴は、まず、ソロパートに対して、時間が充分に確保されているという点である。ジャズ・コンボの様に、ソロパートにしっかりと時間を与えていて、それぞれのソロイストは活き活きと自由にソロを演奏する。その自由さが気に入った。

それから、適度に隙間のある独特なアンサンブルと疾走感溢れるパンチの効いたユニゾン&ハーモニー。適度に隙間がある中で、音の切れ目でホーン楽器がビシッと決めるので「切れ味抜群」に聴こえる。その「抜群の切れ味」が、独特のドラムブレイクと併せて、疾走感、爽快感を与えてくれる。とにかく、決めるところをキッチリ決めてくれるので、実に格好良いのだ。

Thadmel_consummation

7曲目「Fingers」が凄い。高速演奏、ハイテンポなナンバー。サド&メルのビッグバンドは、高速演奏にも拘わらず、崩れることが無い。メンバー個々の演奏テクニックが実にしっかりしている。「抜群の切れ味」で決めるところをキッチリ決めてくれるので、この高速演奏が「耳につく」ことは無い。

加えて、ビートは8ビートの採用にチャレンジし、電気楽器の導入も全く厭わない。逆に、アレンジの妙で、実に上手くビッグバンド演奏として聴かせてくれる。とにかく、サド&メルはアレンジが格好良い。時代は「1970年」。クロスオーバー・ジャズという流行が始まった頃。新しいジャズの流行をサラリと取り入れているところが、実にお洒落である。

その代表的な演奏が、5曲目の「US」。エレピの演奏が実に小粋で格好良い。誰かしらとパーソネルを見れば、なんとローランド・ハナ。純ジャズのビートをしっかり踏襲しつつ、ジャズから決して離れない「ファンク風」エレベは誰だ、と思ってパーソネルを見れば、なんとリチャード・デイビスではないか。クロスオーバー・ビッグバンド・ジャズと言って良い、実に格好良い演奏だ。

1978年に解散してしまうが、未だに人気の「サド&メル」。今の耳で聴いても、ソロパートに対して、時間が充分に確保されているという点、適度に隙間のある独特なアンサンブルと疾走感溢れるパンチの効いたユニゾン&ハーモニーについては、まだまだ「新しさ」を感じる。サド&メル・ジャズオーケストラについては、歴史的なビッグバンドとして、もっと注目されても良いと改めて感じます。


さて、昨晩夜半過ぎから今朝にかけて凄い風、そして早朝からは大雨が加わった、所謂「春の嵐」の我が千葉県北西部地方。今日は日帰りで墓参り。朝5時起床だったので、外は春の嵐真っ只中。

車で出かけたが、強い風でハンドルは取られるわ、大雨で視界が失われるわ、大変なドライブとなった。しかし、朝9時には雨も上がり、昼には良い天気に。帰りは西日が強くて、車の中は暑いくらい。劇的な天候の変化にビックリである。 
 
春嵐(はるのあらし) 新社会人の 背中押し
 
 
 
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