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2010年2月25日 (木曜日)

チック・マニア「ご用達」ライブ

僕の一番好きなジャズ・ピアニストは「ビル・エバンス」。その次は「チック・コリア」。現役ジャズ・ピアニストの中では、圧倒的に「チック・コリア」のファンというか「マニア」である。

チックのピアノは、硬質でメロディアス。ロマンティシズム溢れるフレーズと、幾何学的でフリーなフレーズが「程良く」ブレンド。スパニッシュな香りと打楽器的な現代音楽的奏法が同居している、現役ジャズ・ピアニストの中で独特の個性を持つ「マルチ・キーボーダー」。最近、やっと、チックのフォロワーが出てきたのは、実に、チック・マニアとしては喜ばしいことである。

さて、今日聴いているアルバムは、そのチック・コリアの『Live in Montreux』(写真左)。1981年、スイスはモントルー・ジャズ・フェスティバルのライブ録音。パーソネルは、Joe Henderson (ts), Chick Corea (p), Gary Peacock (b), Roy Haynes (ds)。1997年、チック・コリアの主宰するストレッチ・レーベルから未発表音源としてリリースされたライブ盤である。

このライブでのチックは、ロマンティシズムとスパニッシュな香りを封印。実に質実剛健な、実に現代的なメインストリーム・ジャズをベースとした、どこかセロニアス・モンクを彷彿とさせる、個性的で現代音楽的な、モーダルでハードなジャズ・ピアノを展開している。

バックがゲイリー・ピーコックのベースというのが、このライブの特徴。正に、質実剛健な、実に現代的なメインストリーム・ジャズなベースワークを聴かせてくれる。このピーコックのベースって、とてもマニアックなんだが、聴き耳を立てると、それはそれは、凄いテクニックと素晴らしいベースラインを聴かせてくれている。
 

Cc_jh_montreux

 
そして、ドラムのロイ・ヘインズ。ロイ・ヘインズは、こんな個性的で現代音楽的な、モーダルでハードな演奏も直感的なドラミングで、グイグイとチックのピアノを鼓舞するのだ。そして、そんな先進的なピアノ・トリオのバッキングを得て、テナーのジョー・ヘンダーソンは、何時にも増して、先鋭的なテナーを聴かせてくれる。

全編、辛口で硬派なメインストリーム・ジャズで統一されています。チックのキーボードのコマーシャルな特色である、ロマンティシズムとスパニッシュな響きは全く無い。ただただ、モーダルでハードな、そして現代音楽的な、実に尖った、切れ味鋭いジャズ・ピアノを聴かせてくれる。

とにかく超辛口の日本酒のようなジャズ・ピアノ・カルテットです。甘さは全くありません。とにかく辛口、硬派、禁欲的。ゆったりと寛ぎながら聴くライブ盤ではありません。

チックのファンの中でも、マニアのレベルに達した、チック・マニア上級向けのライブ盤です。ジャズ初心者の方々、そして、チック・マニア初級の方々、チックの名前に惹かれて、決して、このアルバムを手にしないように(笑)。  
 
 
今日は凄く暖かな一日。この気温は既に春である。カレンダーを見ると、まだ2月。今年の2月は超寒いひと暖かな日が極端に訪れる、年配の身にとっては体調維持に苦労する2月だった。でも、これだけ暖かくなると、つい先週までの超寒かった日が遙か昔の様に思い出される。先週の超寒い日には、寒さに辟易してこんな俳句を詠んでいるのだ(笑)。

とぐろ巻き 寒波居座り ふて寝かな  
 
 
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コメント

こんにちは、jamkenです。わたしはチック初心者ですがここまでいわれると、逆に聞いてみよう、という気持ちになりました。まぁ、初心者とはいえ、辛口(辛口とは何ぞやという論議は置いといて)は大歓迎でありまして、難解度が1~10まであるとすると、7ぐらいは心地よく聴けます。むしろマンハッタンジャズのように分かりやすすぎると、逆に飽きてしまいます。(辛口と難解とはちがうかもしれませんが)いずれにしてもその「辛口」を体験してみましょう。

こんばんわ、jamkenさん。松和のマスターです。

そうですか〜、逆に聞いてみよう、という気持ちになっちゃいましたか〜(笑)。
チックって、ロマンティシズム溢れる、スパニッシュな香りのジャズピアノの
弾き手、みたいな評価が、まかり通ったりしているので、それを期待して
このアルバムを聴くと、そのあまりの質実剛健さにビックリする人が多いん
ですよね〜。

でも、このアルバムは、実はチックのピアニストとしての本質を突いている
見事なライブ盤だと思っています。もともと、チックって、アブストラクトで
フリーキーでモーダルでハードなピアニストなので、このライブ盤では、実に
真剣にテンション高く、のびのびとピアノを弾きまくっています。
 

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