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2010年2月21日 (日曜日)

カナダ出身の70年代ロックバンド

バンクーバー冬期五輪も中盤に差し掛かり「宴もたけなわ」な状態である。メダルや入賞を目指して「悲喜こもごも」、選手達の熱戦が繰り広げられていて、毎日、ハイライト番組でそれを鑑賞するのが日課になっている。

さて、2月15日のブログ(左をクリック)では、カナダ出身の「ジャズ・ジャイアント」として、オスカー・ピーターソンをご紹介した。それでは、カナダ出身の70年代ロックにおける「有名なバンド」はいるのか、と問われれば「ありますよ〜」と答える。

そのバンド名は「ザ・バンド」。「ザ・バンド」は、オリジナル・メンバーとしては、1967年から1976年に活動した米国のロック・バンド。そのオリジナル・メンバーは、カナダ人4人(ロビー・ロバートソン、リチャード・マニュエル、ガース・ハドソン、リック・ダンコ)とアメリカ人1人(リヴォン・ヘルム)という構成。基本的にはカナダ出身のロックバンドと言って良いかと思う。

ザ・バンドは僕の大のお気に入りで、高校時代に彼らの音楽に填って以来、今まで約30年以上、僕の中では、最高のロックバンドのひとつとして君臨している。

「アメリカン・ルーツ・ミュージック」のエッセンスを部分的に取り込んで、アレンジの妙としてそれを活用した米国系ロックバンド、ロック・ミュージシャンは大勢いるが、それは、部分的にエッセンスを取り入れただけで、本格的に「アメリカン・ルーツ・ミュージック」をベースとしたものでは無い。

The_band_beforeflood

彼らの音は「アメリカン・ルーツ・ミュージック」の数々の要素を演奏のベースとしており、70年代において、完全な「アメリカン・ルーツ・ロック」を表現していたバンドは、この「ザ・バンド」だけである。そういう意味では、最近トレンドとなって来た「アメリカン・ルーツ・ロック」の源と言えるだろう。

オリジナル・アルバムのご紹介は、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の懐かしの70年代館、「まだまだロック・キッズ」のコーナーに、「アメリカン・ロックの最高峰」(左をクリック)としてご紹介しているので、こちらをご覧頂きたい。どのオリジナル・アルバムも内容の濃いものばかりで、アメリカン・ルーツ・ロックを愛でるには最高のバンドであることは間違い無い。

でも、ライブ録音の音源が少なく、ザ・バンドのライブ演奏の素晴らしさが追体験できなくて、それだけがちょっと淋しい限りです。僕は、ボブ・ディラン&ザ・バンドの『Before The Flood (邦題:偉大なる復活)』(写真左)の、ザ・バンド単独のライブ演奏が、メリハリが効いていて、ライブならではの疾走感がまずまず表現されていて一番好きです。

ボブ・ディランのバックに回った時も、このメリハリと疾走感が良く効いていて、ディランのボーカルをガッチリとサポートしていて、結構格好良いです。ということで、ザ・バンドのライブ録音を愛でるに最適なアルバムは『Before The Flood (邦題:偉大なる復活)』に落ち着きますかね。

ミュージシャンズ・ミュージシャンとして、今なお、多くのロック・アーティストからリスペクトの念を持って扱われている「ザ・バンド」。カナダ人4人とアメリカ人1人が見た、感じた「米国の原風景」が、ザ・バンドのアルバムの中に散りばめられています。 
 
 
 
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    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
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