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2010年1月28日 (木曜日)

判り易いモンクの「音世界」

孤高のピアニスト、セロニアス・モンクの世界は、それはそれは独特の「音世界」。これは実際に聴いてもらわないと判らないのだが、本当に独特のピアノの音。クラシックでは絶対に味わえない、本当に不思議な「音世界」です。

不協和音とトリッキーなリズム・アクセント、それでなくても、それだけでも大変な「音世界」なんだけど、この「音世界」を、しっかりと味わうに相応しいアルバムが、モンクのリーダー・アルバムには数少ない。特にジャズ初心者には「辛い」アルバムが多い。

名盤の誉れ高い『Brilliant Corners』『Monk's Music』などは、あまりリハーサルをせずに、一発勝負で演奏しているので、あちらこちらで、アンサンブルの不具合、演奏ミスが起こっていて、演奏全体の雰囲気って、整然としていないというか、カッチリしていないというか、なんだかジャズ初心者の時代に聴くと「これって、本当に名盤?」なんて思ってしまうのだ。

で、モンクの「音世界」を、ジャズ初心者の時代にも判り易く聴けるアルバムは無いものか、といろいろと思いを巡らしていたら、あったあった、『Thelonious Monk Orchestra At Town Hall』(写真左)。モンクのオーケストラ作品。

トランペット2人、トロンボーン1人、チューバ1人、アルト・テナー・バリトンが1人ずつという管楽器陣に、モンクのピアノとベース・ドラムというスモールオーケストラ編成。パーソネルは、Donald Byrd (tp), Eddie Bert (tb), Bob Northern (frh), Jay McAllister (tu), Phil Woods (as), Charlie Rouse (ts), Pepper Adams (bs), Thelonious Monk (p), Sam Jones (b), Art Taylor (ds)。1959年2月の録音。
 

Monk_town_hall

 
ソリストに、トランペットにDonald Byrd、アルトにPhil Woods、バリトンはPepper Adams。アルバムのライブ演奏を聴くと、しっかりとリハーサルも積んで、このライブ演奏に望んだことが良く判る。演奏されている、それぞれの曲が整然としてカッチリしていて、モンクの「音世界」の個性に集中して、じっくりと聴くことが出来る。

モンクは、崩れた魅力、不具合やミスが起こる「ハプニング」な魅力、そこが良いんだ、という見方もあるが、それは違うでしょう。やはり、演奏というものは、必要最低限、不具合やミスが極力少なく、整然とカッチリしていてこそ、その作曲者、その演奏者の個性が正確に確かめられる、と僕は思う。

このアルバムでのアレンジは、全くオーソドックスなもの。奇をてらったものは全く無いけど、オーソドックスなアレンジである分、モンクの個性溢れるオリジナル曲を大編成で演奏することによって、モンクの独特な、個性的な「音世界」がクッキリと浮かび上がってくる。

冒頭の「Thelonious」からラストの「 Little Rootie Tootie」まで、ず〜っと続けて聴き続けているだけで、モンクの個性が本当に良く判る好盤で、モンク入門にも最適な一枚だと思います。でも、このアルバムが何故か、モンク入門本やジャズ入門本に全くと言っていいほど、挙げられることが無いのはどうしてなんでしょう。不思議です。

『Brilliant Corners』『Monk's Music』を聴いて、モンクの何処が良いんだ、と思われている方々、この『Thelonious Monk Orchestra At Town Hall』を聴いてみてはいかがでしょうか。 

今朝は暖かい朝。今の季節にしては暖かい南風が強く吹き込んで、なんだか暖かい。昼過ぎには雨が降ったみたいだけれど、思ったより強く降らなかったようで、しかも思ったよりも冷え込まない。この調子だと、今年は雪が降ることはないかもしれない。でも、寒いのが嫌いなくせに、雪が降らないかも、と思うと雪が恋しくなるから、僕は、とても「ややこしい」(笑)。
 
しんしんと 灰色の街 雪纏う
 
 
 
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