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2009年12月30日 (水曜日)

年末の「寛ぎの一枚」ですね

いよいよ今年も後2日。というか、もう夕方なので、後1日。ジャズ鑑賞についても、好きなアルバムを引きずり出してきて、ゆったりと寛ぎながらの「聴き納めのアルバム選択」である。

好きなアルバムをゆったり寛ぎながら、というモードの中で、良くCDプレイヤーのトレイに載るアルバムは幾枚かあるが、年末は、ビル・エバンスの『Interplay』(写真左)が載ることが多い。おそらく、このアルバムの落ち着いたジャジーな雰囲気に哀愁を感じ、一年を振り返る年末の精神状態にピッタリなんだろうな、と解釈している。

冒頭の「You and the Night and the Music(貴方と夜と音楽と)」は、ライブ感溢れる、端正で良くアレンジされたハードバップ的な演奏で、演奏しているメンバーもノリが良い。「これぞ、ハードバップ!」と膝を叩きたくなるような見事な演奏で、この曲では哀愁を感じることは無い。この曲では、まだ「あぁ〜ジャズってええなあ」と感じ入るのみである。

そして、2曲目の「When You Wish upon a Star(星に願いを)」に入って、一気に心の中に「哀愁」が忍び寄ってきて、ドッと「回顧モード」になる(笑)。この演奏は、つい最近までは「地味な演奏やなあ」と思って、ちょっと敬遠していたのですが、このところ、1曲目の「You and the Night and the Music」との演奏の雰囲気の落差が実に気に入って、併せて、この「When You Wish upon a Star」の落ち着いたバラード演奏が好きになりました。年齢と共に音に対する嗜好も変わるんですね。

エバンスの芯の入った優しいタッチのピアノとジム・ホールの柔らかで暖かみのあるギターのユニゾン&ハーモニーが美しい。そこに切れ込むように入ってくるフレディ・ハバートのブリリアントなハイトーンが眩しい。美しくブリリアントなペットの響きに、ドップリと哀愁を感じてしまう。

Interplay

この1曲目〜2曲目の「曲のつなぎ」が絶品です。1曲目の「You and the Night and the Music」があってこその「When You Wish upon a Star」です。この「When You Wish upon a Star」単独では地味すぎます。良く考えられた選曲、曲順の構成ですね。

3曲目の「I'll Never Smile Again」は、再び「これぞ、ハードバップ!」路線の演奏。出だしから、はバードのミュート・トランペットがムード満点です。全体の演奏の雰囲気が軽めで、この「軽さ」が良い。冒頭1曲目〜2曲目にかけて、ちょっと大仕掛けなスタンダード曲が続いただけに、この「I'll Never Smile Again」の軽さが実に心地良い。ここでも、このアルバムの「選曲、曲順の構成の良さ」が目立ちます。

そして、タイトル曲の「Interplay」は、このアルバムのハイライト曲です。エバンス作のブルース曲ですが、この曲の「落ち着き」と「ブルージー感」が堪らない。印象的なテーマ部の旋律が、実にジャジーです。ちなみにこの「Interplay」のテーマ部の旋律は、ロックのジャンル、プログレッシブ・ロックの体育会系トリオEmerson,Lake&Parmerの有名なライブ盤『展覧会の絵』の6曲目「Blues Variation」の途中にアドリブで挿入されています。個人的に思い出深いエピソードですね。

アルバム単体でみても、エバンスの「アレンジ能力の高さ」とプロデュースとしての「選曲、曲順の構成の良さ」が、参加メンバーの能力を最大限に引き出していて、ハードバップ時代の代表的名演集となっています。良いアルバムです。ジャズ初心者の方々には是非聴いて頂きたい一枚です。

好きなアルバムをゆったり寛ぎながら、というモードの中で、一年を振り返る精神状態にしてくれるアルバムって、幾枚かあるんですが、僕にとっては、このエバンスの『Interplay』がダントツですね〜。
  
エバンスを 愛でて晦日の 夜は更け
 
 
 
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