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2009年12月14日 (月曜日)

なかなかのジャズ・ピアノである

昨日の夜半頃から雨が降り始めた、我が千葉県北西部地方。ええ〜っ、月曜日の朝から雨か〜、と思っていたら、朝には雨は上がっていた。ラッキ〜。雲が割れて、朝日が差し込んできて美しい。昨晩の雨のお陰で、適度な湿気が残っていて心地良い。しかも、あまり冷え込むことも無く、適度な寒さ。こんな月曜日の朝って、実に気持ちが良い。

清々し 師走の朝の 雨上がり    

さて、最近「おっ、これは!」と思ったジャズ・ピアノがある。その名は、Christian Sands(クリスチャン・サンズ)。1989年5月の生まれ、というから、今年20歳の若手精鋭である。デビューは弱冠12歳。2007年2月にはグラミー賞受賞式でも演奏したという早熟の天才。米国の若きピアニストの注目株である。

そのサンズの2009年の新譜を手に入れた。その名は『Furioso(フリオーソ)』(写真左)。サンズのピアノの特徴が良く判る、選曲も小粋、スタンダードとジャズメン・オリジナルが中心の好盤である。トランペットの名手、ランディー・ブレッカーとフルート&テナーのグレッグ・ハンディーが参加していて、この2人のホーンが、なかなか風情のあるソロで好演しているの嬉しい。

実に聴き応えのあるハードバップな作品であるが、冒頭のBilly Taylorの作なる「Abiento」の美しい旋律とピアノの音色、そして、ジャジーで品の良いビートを聴くと、70年代のフュージョンからスムース・ジャズを経験した、現代のハードバップでないと出せない雰囲気がある。

Cs_furioso

サンズのピアノは、若さとテクニックにまかせて弾き倒すことは全く無く、じっくりと腰を据えて、音の「間」とピアノの「響き」を活かした、音に「ため」と「余裕」のあるインプロビゼーションを繰り広げていて「立派」。とても、20歳のピアノとは思えない、落ち着きと閃きがある。このサンズのピアノは、今まで、ありそうでなかった、独特の個性である。

その個性はスタンダードでより煌めく。2曲目の「On Green Dolphin Street」、5曲目の「Autumn In New York」、6曲目の「My Funny Valentine」など、その演奏とアレンジに感じ入った。特に「Autumn In New York」での、サンズのアレンジ・センスの良さを感じさせる崩し方には「まいった」。そして、僕の大好きなスタンダード「On Green Dolphin Street」では、サンズのピアノの音の「間」と「響き」が美しい。絶品の「On Green Dolphin Street」である。

そして、Miles Davisの作なる「Four」が絶品。この曲はピアノ・トリオのみでの演奏。マイルスのハードバッパーで理知的でファンキーな演奏イメージとは打って変わって、ピアノの音の「間」と「響き」を活かした、ミディアム・テンポの演奏で、実に美しい響きの、含蓄あるアーティスティックな楽曲に変わった。実にセンスあるアレンジと演奏アプローチである。サンズの才能を感じる。

また、サイドメンである、ランディー・ブレッカーとグレッグ・ハンディーも好演。Bobby Hutchersonの作なる、4曲目の「Little B's Poem」では、ランディーのトランペットとグレッグのフルートが活き活きと清々しいブロウを展開して、伴奏に回ったサンズのピアノを逆に引き立てる。このアルバムでのランディーのトランペットとグレッグのテナー&フルートは要所要所で良いアクセントになっていて、この2人の参加も、このアルバムの聴き所となっている。

良いアルバムです。弱冠20歳ではありますが、米国の若きピアニストの注目株の一人でしょう。なかなかのジャズ・ピアノです。まだまだ余裕もあり、これからが楽しみです。暫く注目すべき、要注目ピアニストです。とにかく、サンズの音の「間」と「響き」を活かした、音に「ため」と「余裕」のあるピアノには、いや〜「まいった」である。 
 
 
 
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