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2009年12月 1日 (火曜日)

バイオリン・フュージョン

今日から12月。今日は仕事の都合で早起き。朝6時に起床。東の窓の外を見れば、真っ赤な朝焼け。日の出はまだ。日の出は6時21分。そう言えば、あと20日ほどで冬至である。

凛とした 初冬の朝に 背筋伸び    

おおよそ、クラシックで使用される楽器はジャズでも使用されている。バイオリン然り。でも、その数は少ない。有名どころでは、純ジャズの世界では、パッと浮かぶのが「ステファン・グラッペリ」、日本では「寺井尚子」、フュージョンの世界では「ジャン・リュック・ポンティ」。その数は少ないが、優れたテクニシャンが多い。

今日、聴いたのは、フュージョンにおけるバイオリン奏者の第一人者、ジャン・リュック・ポンティ(Jean-Luc Ponty)の『Imaginary Voyage』(写真左)。邦題は『桃源への旅立ち』。邦題については「なんだかなあ」なんだが、その内容は、実に楽しい、プログレッシブ・ジャズロックである。

ジャン・リュック・ポンティは、1942年フランス・ノルマンディ生まれ。幼いころからクラシック・ヴァイオリンの教育を受け、12歳でパリのある音楽賞を受けた位の天才。が、その後の音楽経歴は実に興味深く、マハビシュヌ・オーケストラに参加したり、フランク・ザッパと活動を共にしてロック、フュージョンの影響を受けるなど、実にユニーク。

僕が、ジャズを聴き始めて、初めて、バイオリン・ジャズを聴かせてくれたのが、この「ジャン・リュック・ポンティ」。この『Imaginary Voyage』は最初のお気に入りアルバムである。1976年のリリース。時は折しも、フュージョン全盛期。このアルバムの内容もコッテコテのフュージョンである。
 

Imaginary_voyage

 
でも、冒頭の2曲「New Country」「Gardens of Babylon」は、楽しく躍動的なアメリカン・ルーツ・ミュージックの響きがする。ジャンの奏でるバイオリンの音はまるで「フィドル」。C&Wを聴いているような、ウキウキわくわくな曲想が楽しい。メロディーもキャッチャー。バックのリズムセクションも、事も無げに変拍子を叩き出して、ジャンのバイオリンを盛り立てる。

そして、このアルバムをプログレッシブ・ジャズロックとする、つまりは、ジャズロックに「プログレッシブ」を冠する意味は、LPでB面全面を占めるオリジナルの大曲「Imaginary Voyage, Part 1〜Part 4」を聴けば判る。変拍子で畳み掛ける様にテクニックを駆使し、曲の展開は大仕掛けで大胆、シンセサイザーの音が効果的に駆け抜ける様は、まさにプログレッシブ・ロック。

元来のプログレッシブ・ロックには、翳りと湿り気、思想と思索が錯綜するが、この「Imaginary Voyage, Part 1〜Part 4」は、米国フュージョンらしく、カラッとしていて、あっけらかんとして明るい。楽観的なプログレッシブ・ロックとでも表現したら良いだろうか。

元々、フランク・ザッパ門下生だったと言う経歴からして、なんら不思議のない、この『Imaginary Voyage』の成果であるが、今の耳で聴いてもなかなか楽しく、ちょっと深く聴き耳を立てると、これはこれで、なかなかに興味深い。エレクトリック・バイオリンでのエフェクトを効かせたヘビーなサウンドは、まるでジミヘンのギターのようでもあり、その少し歪んでくすんだ音は、実に英国的。
 
歴史を揺るがすような名盤では無いが、時々、気分転換に聴きたくなる、ジャズ・フュージョンの佳作。実に楽しい、プログレッシブ・ジャズロックである。70年代プログレ・ファンの方々には、ちょっと楽観的なのが気になりますが、なかなかのお勧めでしょうか。
 
 
 
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コメント

松和さんのブログを見て初めて聴きました。Jean-Luc Pontyとても良かったです。
New Countryのヴァイオリンほんとにウキウキですね
ヴァイオリンの音が好きなのでバンド編成にヴァイオリンが入っているおすすめがあれば教えて下さい

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