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2009年12月13日 (日曜日)

『Let It Be』のリマスターCD

昨日は予想以上に暖かな一日だった。今日は、昨日より5度ほど気温は低くなるとはいえ、まだ12度辺りと、12月中旬にしては、ちょっと暖か。やはり今年は暖冬か、と思いきや、週間予報を見ると、今週はかなり冷え込むらしい。最高気温予想は一桁台。嫌やなあ。寒いのは大嫌い。冬眠したい位だ(笑)。

時雨去り 地平の向こう 白き富士    

さて、今日は日曜日、日曜日恒例のBeatlesのリマスターCD特集。今日は『Mono Masters』の「DISC TWO」の予定を変更して、『Let It Be』の話題を... 。

『Let It Be』(写真左)は、ファンの方々は既にご存じ、1969年初頭に実施された、通称「ゲット・バック・セッション」で録音された音源を元に、ドキュメンタリー映画『Let It Be』のサントラをも兼ねて、1970年5月に発表されたビートルズのラスト・アルバムですね。

録音順からすると、『Abbey Road』の方が録音時期としては後になるので、 『Abbey Road』を実質的なラスト・アルバムとするのがファンの間では一般的になっていますが、この『Let It Be』は、全編に渡る、いい加減で投げやりで、ちょっと陰鬱で退廃的な雰囲気が、ちょうど「ビートルズの終わり」を強く感じさせるので、この『Let It Be』の方が、ラスト・アルバムという感じがします。

僕が生まれて初めて聴いたビートルズのアルバムは、この『Let It Be』でした。ちょうど中学2年生の秋かな。金持ちの友人の家で聴かせてもらいました。ちなみに、その友人のステレオセットは、4チャンネル仕様でした(判るかな?・笑)。

で、初めて聴いたビートルズのアルバム『Let It Be』ですが、一通り聴いて「なんて暗くて、いい加減なアルバムなんだ」と思いました。ロックって、こんなにいい加減な演奏でええんやなあ、と不思議な納得感がありました。当時、僕はバリバリのクラシック少年でしたからねえ(笑)。

Let_it_be_8

特に、この『Let It Be』の全体に流れる、ちょっと陰鬱で退廃的な雰囲気には閉口しました。どう聴いても演奏している4人は楽しんで演奏していない。ところどころ中途半端に挿入される録音時の会話などでは笑い声も上がっていますが、無理して装っている感じがして、どうしても好きになれない。

大学時代になってやっと「どうもこれは、プロデューサーのフィル・スペクターの仕業やな」と思うようになりました。如何に「ゲット・バック・セッション」で色々問題があったにせよ、『Let It Be』に収録されている演奏は、かなりの数がラフでいい加減、アレンジも首を捻る楽曲が多く、どう考えても、Beatlesの4人の仕業と思えず、彼らがこのアルバムについて、リリースをOKしたとも思えませんでした。

まあ、そのことについては、後に、Beatles の4人それぞれのコメントや関係者の証言等によって、明らかにされていく訳ですが、とにかく、僕は、この『Let It Be』の内容は、全編に渡って好きではありません。サウンド・トラックを強調するように、適当に「録音時の会話」を挿入していることや、仰々しい、デコレーションが過ぎる弦のアレンジなど、このアルバムのプロデューサーの能力と感性を全面的に否定したくなるような内容で、今でも好きになれない内容です。

さて、今回のリマスターCDでも『Let It Be』については、格段に音は良くなっています。特に、ポールのベースの音とリンゴのドラムの音が、より生々しく全面に出てきており、非常にビートの効いた『Let It Be』になっています。

ステレオ盤リマスター全般に感じる、音のエッジの「心地良い円滑さ」も、この『Let It Be』でしっかりと実現されています。『Let It Be』については、今回のリマスターCDが一番です。薄い膜をはぎ取ったように、以前のCDに比べて、音の見通しが良くなっており、特に、バックの弦の音の分離が良く、スペクターの弦のアレンジの詳細が良くわかるようになりました。

逆に、今回のリマスターCDの音が素晴らしいだけ、このアルバムの問題点、例えば、適当な「録音時の会話」の挿入や、仰々しい、デコレーションが過ぎる弦のアレンジなど、スペクターのプロデュースの問題点が露わになっています。う〜ん、痛し痒しですね。
 
 
 
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