Rod Stewart のロック・カバー
寒い、寒いぞ。昨晩の気温の下がり方は尋常じゃなかった。家に帰りついたのが19時過ぎ。この時の気温が13度くらい。が、その4時間後には、気温5度。たった4時間の間に8度、気温が下がったことになる。なんと劇的な気温変化であろう。ここ千葉県北西部地方は、今日は朝から快晴だけど、とにかく寒い。冬到来である。でも窓から差し込む日差しは暖かい。柿を食しながらの音楽鑑賞である。
たなごころ 柿を転がし 笑顔かな
今日は、ロッド・スチュワートである。ロッドは、優れたロッカーである以前に、優れたシンガーだと僕は常々思っている。様々な歌を「自らの歌」として歌いこなせる天才的なシンガーだと思っていたので、ロッドのアルバムに時々収録されるカバー曲にはウキウキしたもんだ。あのテクニック溢れる、独特のしわがれ声で歌いこなすカバーは実に魅力的だった。
よって、『The Great American Songbook』と銘打ってリリースされた、4枚のスタンダード曲のカバーアルバムは、僕にとっては喝采ものだった。今、改めて聴き直しているが、どの曲も実に丁寧に歌われていて立派な出来。ロッドの歌声が大好きな僕にとっては至福の時である。
そのロッドが、2006年に、今度はロックのカバーアルバムをリリースする。タイトルは『Still the Same… Great Rock Classics of Our Time』(写真左)。どういう基準で選曲したのか、その経緯は不明だが、なかなか魅力的な、なかなかに洒落た選曲である。
目に付いたところで言うと、CCRの「雨を見たかい」、Bob Segerの「Still The Same」、Elvin Bishopの「愛に狂って」、Bob Dylanの「If Not For You」、Van Morrisonの「Crazy Love」、Pretendersの「Stand By You」、Eaglesの「Best Of My Love」等々。難しい理屈無しに、屈託無く歌い上げていくロッド。この良い意味での脳天気さがロッドの「売り」でもある(笑)。
僕にとっては、冒頭の「雨を見たかい(Have You Ever Seen The Rain?)」と、9曲目の「我が愛の至上(The Best of My Love)」、続く10曲目の「If Not for You」は特別な存在。これらの曲を歌い上げるロッドは実に素晴らしい。完全にヘビー・ローテション。
ロッドは、優れたロッカーである以前に、優れたシンガーである。様々な歌を「自らの歌」として歌いこなせる天才的なシンガーである。これらのスタンダード曲のカバーアルバムについて、「商業主義で安易に稼ぐヤツ」という批評は当たらない。『Still the Same… Great Rock Classics of Our Time』は、実に魅力的なカバー集に仕上がっている。ロッドのファンは必聴、若いロックファンにも聴いて欲しい佳作である。
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