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2009年11月11日 (水曜日)

サンフランシスコのモンク

11月、立冬を過ぎて、僕はこの季節の日だまりが大好きである。今日は残念ながら久しぶりの、まとまった雨。この季節に雨は似合わない。もっと後だ。11月の下旬から12月中旬かな。この季節は、やはり「小春日和」だろう。僕はこの「小春日和」が大好き。高校時代からたしなむ俳句も「小春日」のストックは沢山ある。

小春日に 哲学の道 君と行く

さて、セロニアス・モンクの真髄を感じるには、ソロ・ピアノが一番。そして、モンクのソロ・ピアノの最高峰として『Thelonious Himself』(11月5日のブログ参照・左をクリック)をご紹介した。しかしながら、この『Thelonious Himself』は、凛とした雰囲気漂い、「寄らば切るぞ」というような、強いテンションが張った、清冽な雰囲気漂う孤高の世界である。よって、僕は「モンクのソロピアノは上級向け」とした。

しかしながら、じゃあモンクのソロ・ピアノはジャズ者上級者しか体験できないのか、という反論もあろうかと思う。それがですね、ジャズ者初心者にも、このソロ・ピアノ集であれば、ジャズ者初心者にも良いのではないか、というアルバムがある。ちょっと易しすぎるので、あまりジャズ者初心者の方々には、進んでお勧めすることはないんだけれど・・・。

そのジャズ者初心者でも、なんとか「イケる」のでは無いかと思われる、セロニアス・モンクのソロ・ピアノ集が、Thelonious Monk『Thelonious Alone in San Francisco』(写真左)。1959年10月の録音。僕が、モンクのソロ・ピアノの最高峰とする『Thelonious Himself』は「孤高の世界」である。ちょっと、ジャズ者初心者には敷居が高い。というか、高すぎる。
 

Monk_san_francisco_2

 
でも、『Thelonious Alone in San Francisco』は、『Thelonious Himself』の凛とした、「寄らば切るぞ」というような、強いテンションが張った、清冽な雰囲気漂う孤高の世界に比べて、何故だか判らないんだが、暖かくて、優しくて、ほのぼのとしたソロ・ピアノ集に仕上がっている。

冒頭の「Blue Monk」「Ruby, My Dear」を聴けば良く判る。確かに「どうしてそういう風に変に和音を重ねるのか」というアブノーマルなアプローチはあるが、それはそれで、モンクのソロ・ピアノなんだから仕方が無い(笑)。でも、演奏する雰囲気は「暖かくて、優しくて、明るい」のだ。時に、モンクは歓喜の声を上げ、時に、笑い声さえ聞こえる。

モンクのピアノは、おおよそ、クラシック音楽の対極にある、インプロビゼーション中心の、二度と再現されることのない「非再現性」の最たるものである。これを感じるには、やはり凛とした雰囲気漂い、「寄らば切るぞ」というような、強いテンションが張った、清冽な雰囲気漂う孤高の世界である『Thelonious Himself』をお勧めしたいが、もうちょっと余裕をもって、もっと気軽にモンクのソロ・ピアノを体験したい、というジャズ者初心者の方々には、『Thelonious Alone in San Francisco』が良いのかもしれない。

とにかく、『Thelonious Alone in San Francisco』でのモンクのソロ・ピアノは、暖かくて、優しくて、ほのぼのとしていて、ジャズ者初心者の方々に対しても、モンクのソロ・ピアノの入門盤として、最適かも、と思うようになりました。

アルバムのジャケット写真も秀逸。このモンクのジャケット写真を見ていると、このアルバムの収録されている音が聴こえて来るようです。「暖かくて、優しくて、明るい」モンクのソロ。リバーサイド・レーベルに感謝である。よくぞ、こんなにマニアックなソロピアノを記録として残しておいてくれたと・・・。
 
 
 
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