« スタンダーズの充実6枚組ライブ | トップページ | ビートルズを知らない子どもたちへ »

2009年11月28日 (土曜日)

クラプトンの70年代ライブは最高

新型インフルに感染して、伏せって4日目。今日からは外出OK。といって、別に行きたいところもなく、外出としては、もともと予約してあった「歯の定期検診」の為に、歯医者の間を往復しただけ。

病み上がり 小春日眩し 散歩道      

さて、せっかく(?)やむなく新型インフルに倒れて、長きに渡って隔離生活を余儀なくされたので、CDをまとめて聴く時間がかなりある。日頃聴けない、複数組のボックスもの中心に聴こうと心に決めて、さあ、と選んだ「今日のボックス盤」が、Eric Clapton『Crossroads 2: Live In The Seventies』(写真左)。70年代の未発表ライヴ音源を中心とした4枚組CDボックス盤。

これがまあ、絶品のライブアルバムなのだ。70年代クラプトンが好きな方、そして、最近のアルバム『Back Home』の、硬派だけれど「ゆったりと寛いだ」ブルース的な雰囲気が好きな方は、是非ともこのライブアルバムを一度は聴いて頂きたい。この『Crossroads 2: Live In The Seventies』には、当時の雰囲気言葉を使うと、とことんレイドバックしてはいるが、硬派な「ブルース&スワンプ」なクラプトンが満載である。

1枚目は、『461 Ocean Boulevard』にて再起なった1974年のライブ。2枚目は、レイドバック・クラプトン最盛期の1975年のライブ。3枚目は、『Slowhand』が大当たりの1977年〜1978年前半、4枚目は、『Backless』をリリースした直後の1978年後半のライブ。70年代クラプトンの黄金時代のライブ演奏が満載。

僕はこの4枚組CDボックス・ライブ盤を愛して止まない。こうやって書き上げているだけで、どんどんとわき上がるように音が浮かんでくる程だ。僕にとっての、ベストな「スローハンド・クラプトン」がここにある。
 

Ec_cr2_7

 
1枚目は、なんとあの名盤ライブとして愛して止まない『E.C. Was Here』と、ラストの「Further on Up the Road」以外、全5曲が被っているが、ご安心を。別ミックスかつ収録順を演奏順の自然な流れに直しています。僕は、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』での収録バージョンの方がライブの音としても演奏の流れとしても、『E.C. Was Here』を上回っていると思います。逆に言うと、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』さえあれば、『E.C. Was Here』は必須では無い、とも言える位の「別物」です。

とにかく、この1枚目が良い。70年代クラプトンのファンは、この1枚目でもう涙涙ですね。『461 Ocean Boulevard』にて再起なったクラプトンがここにいる。覇気溢れるスローハンド・クラプトンは実に聴き応えがあります。再起したばかりのクラプトンをサポートすべく、ジョージ・テリーが絶好調。胃ボンヌ・エリマンの女性ボーカル参入も大正解。

で、2枚目以降はと言えば、実は「更に素晴らしい」です(笑)。2枚目に至っては、もうその素晴らしい演奏の数々に、嬉しさ余って、もう「笑うしか」ありません。それほど充実したライブ演奏がギッシリつまっています。クラプトンはすっかり取り戻し、ここでは絶好調です。逆に、クラプトンが絶好調な分、ジョージ・テリーはちょっと控えめなのが気がかりなのですが、気になるほどではありません。

3枚目、4枚目は、1977年〜1978年のベスト・ライブ演奏をチョイスしているので、悪いはずがありませんよね。というか、もう素晴らしいの一言です。クラプトンが自分の思うままに、クラプトン流のブルースを探求し、そのクラプトン流のブルースを楽しんでいる様子が印象的です。1970年代クラプトンの集大成がこの3枚目、4枚目にはギッシリと詰め込まれています。聴き応え十分です。

1曲の演奏が10分を超えるテイクも少なくなく、70年代クラプトンを愛する「クラプトン・マニア」にとっては、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』は、この上無く「おいしい」、至福の4時間を提供してくれます。僕にとっては宝物ですな、これは。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 
 

« スタンダーズの充実6枚組ライブ | トップページ | ビートルズを知らない子どもたちへ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: クラプトンの70年代ライブは最高:

« スタンダーズの充実6枚組ライブ | トップページ | ビートルズを知らない子どもたちへ »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー