クラプトンの70年代ライブは最高
新型インフルに感染して、伏せって4日目。今日からは外出OK。といって、別に行きたいところもなく、外出としては、もともと予約してあった「歯の定期検診」の為に、歯医者の間を往復しただけ。
病み上がり 小春日眩し 散歩道
さて、せっかく(?)やむなく新型インフルに倒れて、長きに渡って隔離生活を余儀なくされたので、CDをまとめて聴く時間がかなりある。日頃聴けない、複数組のボックスもの中心に聴こうと心に決めて、さあ、と選んだ「今日のボックス盤」が、Eric Clapton『Crossroads 2: Live In The Seventies』(写真左)。70年代の未発表ライヴ音源を中心とした4枚組CDボックス盤。
これがまあ、絶品のライブアルバムなのだ。70年代クラプトンが好きな方、そして、最近のアルバム『Back Home』の、硬派だけれど「ゆったりと寛いだ」ブルース的な雰囲気が好きな方は、是非ともこのライブアルバムを一度は聴いて頂きたい。この『Crossroads 2: Live In The Seventies』には、当時の雰囲気言葉を使うと、とことんレイドバックしてはいるが、硬派な「ブルース&スワンプ」なクラプトンが満載である。
1枚目は、『461 Ocean Boulevard』にて再起なった1974年のライブ。2枚目は、レイドバック・クラプトン最盛期の1975年のライブ。3枚目は、『Slowhand』が大当たりの1977年〜1978年前半、4枚目は、『Backless』をリリースした直後の1978年後半のライブ。70年代クラプトンの黄金時代のライブ演奏が満載。
僕はこの4枚組CDボックス・ライブ盤を愛して止まない。こうやって書き上げているだけで、どんどんとわき上がるように音が浮かんでくる程だ。僕にとっての、ベストな「スローハンド・クラプトン」がここにある。
1枚目は、なんとあの名盤ライブとして愛して止まない『E.C. Was Here』と、ラストの「Further on Up the Road」以外、全5曲が被っているが、ご安心を。別ミックスかつ収録順を演奏順の自然な流れに直しています。僕は、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』での収録バージョンの方がライブの音としても演奏の流れとしても、『E.C. Was Here』を上回っていると思います。逆に言うと、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』さえあれば、『E.C. Was Here』は必須では無い、とも言える位の「別物」です。
とにかく、この1枚目が良い。70年代クラプトンのファンは、この1枚目でもう涙涙ですね。『461 Ocean Boulevard』にて再起なったクラプトンがここにいる。覇気溢れるスローハンド・クラプトンは実に聴き応えがあります。再起したばかりのクラプトンをサポートすべく、ジョージ・テリーが絶好調。胃ボンヌ・エリマンの女性ボーカル参入も大正解。
で、2枚目以降はと言えば、実は「更に素晴らしい」です(笑)。2枚目に至っては、もうその素晴らしい演奏の数々に、嬉しさ余って、もう「笑うしか」ありません。それほど充実したライブ演奏がギッシリつまっています。クラプトンはすっかり取り戻し、ここでは絶好調です。逆に、クラプトンが絶好調な分、ジョージ・テリーはちょっと控えめなのが気がかりなのですが、気になるほどではありません。
3枚目、4枚目は、1977年〜1978年のベスト・ライブ演奏をチョイスしているので、悪いはずがありませんよね。というか、もう素晴らしいの一言です。クラプトンが自分の思うままに、クラプトン流のブルースを探求し、そのクラプトン流のブルースを楽しんでいる様子が印象的です。1970年代クラプトンの集大成がこの3枚目、4枚目にはギッシリと詰め込まれています。聴き応え十分です。
1曲の演奏が10分を超えるテイクも少なくなく、70年代クラプトンを愛する「クラプトン・マニア」にとっては、この『Crossroads 2: Live In The Seventies』は、この上無く「おいしい」、至福の4時間を提供してくれます。僕にとっては宝物ですな、これは。
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