最近のトラックバック

« 第2期黄金時代の到来! | トップページ | 『Beatles For Sale』は隠れ名盤 »

2009年10月 3日 (土曜日)

追悼・エディ・ヒギンズ

昨日より、実に不安定な天気。今日は朝から、急に雨がざっと降ったと思ったら、急に晴れたり、と思ったら、ドバ〜ッと雨が降ったり、と目まぐるしい天気の変化。雨が上がれば晴れ間が見えて、夕方になるにつれ、グッと肌寒い気温に。う〜ん、秋ですねえ。

書を開く 秋の長雨 穏やかに

さて、ちょっと過去の話になりますが、ジャズ・ピアノの超ベテラン、エディ・ヒギンズが、8月31日、フロリダ州フォート・ローダーデールにあるホリー・クロス病院で死去されました。享年77歳でした。

エディ・ヒギンズと言えば、1932年生まれですから、若かりし頃はバップ・ピアニスト。1958年に初リーダー作を出しましたが、サイドメンを務めることが多く、リーダー作が話題になることもなく、知る人ぞ知るという感じのピアニストでした。しかし、突如、晩年、1990年代になって、日本のヴィーナス・レーベルに数多くの録音を行い、ジャズ・ファンを驚かせました。

ヴィーナス・レーベルは、「オーディオ好き,美女ジャケット好き,スタンダード好き」といった、どちらかと言えば、中高年のジャズ者「おやじ」向けのレーベルです。エディ・ヒギンズのピアノは、何といっても上品で聴き易く、リリカルなプレイが特徴で、日本人好み(特に中高年でしょう)の音傾向です。いわゆる「カクテル・ピアノ」的な演奏です。

ヴィーナス・レーベルにはかなりの数のリーダー作を残しましたが、どのアルバムも、スタンダード中心、演奏はミッド・テンポからバラードの緩やかで優しい演奏が中心、「カクテル・ピアノ」的演奏が中心で、とにかく安全運転で、音楽的に冒険すること無く、破綻を来すこと無く、実に聴き易い演奏ばかりです。良くも悪くも「金太郎飴」的なアルバムがズラリと並びます。

Eddie_stockholm_20

そういう意味では、エディ・ヒギンズのリーダー作選びについては、どのアルバムも水準以上、演奏の内容も平準化されていますので、収録された曲の好みと演奏メンバーの組合せで選べば、絶対にハズレがありません。

私はさすがに、「カクテル・ピアノ」的な演奏を多々コレクションし、スタンダード中心に曲を愛でるタイプではないので、エディ・ヒギンズはあまりヘビー・ローテーションにはなりませんが、『Dear Old Stockholm (懐かしのストックホルム)』(写真左)は、時々聴きたくなります。

このアルバムも、とにかくズラリと有名スタンダード曲が並びますが、ミッド・テンポからバラード曲が中心の選曲で、「ロマンチックなスタンダード集」とでも言えるでしょうか。エディ・ヒギンズの「カクテル・ピアノ」的な演奏が、実に良くマッチしているところが、お気に入りの理由です。

しかも、ジャンルー・シーフのジャケット写真が秀逸。素晴らしいジャケットです。ヴィーナス・レーベルのジャケット・デザインについては、僕はあんまり好みではありませんが、この『Dear Old Stockholm』のジャケットは良いです。出来れば、LPサイズで愛でてみたいですね。
 
『Dear Old Stockholm』を聴きながら、エディ・ヒギンズの、コテコテの「カクテル・ピアノ」的な演奏も、ジャズ・ピアノのひとつのスタイルなんだと改めて思います。そういう意味で、エディ・ヒギンズは、遅咲きの「日本人好みのジャズ・ピアノのスタイリスト」の一人として、永く記憶されるべきミュージシャンでしょう。ご冥福をお祈りいたします。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 
 

« 第2期黄金時代の到来! | トップページ | 『Beatles For Sale』は隠れ名盤 »

コメント

こんばんは
エディ・ヒギンズが亡くなったんですか?

上品で聴き易い・・まさしくその通りでして 好きなジャズメンの一人でして 彼のアルバムは十枚くらい持ってます


実は自分は ちょっとお店をやってましてBGMとしてヒギンズのアルバムを中心に使っています

お客さんの反応も良く かなり重宝しています

ヒギンズもマリサリスと同様 綺麗過ぎて最近はアフターで聞く事はかなり減りましたが 好きなジャズメンである事に変わりはありません

Dear Old Stockholm は スタンダード・ヒギンズ バラード・ヒギンズと被る曲が多くアルバムは買いませんでした

が ジャケットはヒギンズのアルバムでは一番てはないかなと思います

残念です

しかしながら マスターの一句 いつも知性とセンスを感じます

素晴らしいです

ところで最近の自分のお気に入りはブルースエット/カーティス・フラーであります

このアルバムはかなりキマすね

ケンさん、おはようございます。松和のマスターです。
 
エディ・ヒギンスが亡くなった由、また、ひとりジャズのベテランが鬼籍に
入ってしまった訳で、以前から親しんできたベテランが一人一人減っていく
のは淋しい限りです。

エディ・ヒギンズは、良質の「カクテル・ピアノ」的ジャズですので、
お店のBGMには適していると思います。演奏のテンポもミッドテンポ
からバラードが多いので、雰囲気が落ち着きますね。
 
カーティス・フラーの『ブルースエット』については、ちょっと古いですが、
2007年8月10日のブログにご紹介していますし、カーティス・フラーの
特集は『松和』の「ジャズ・フュージョン館」の「ジャズへの招待状」
のコーナー「その他の楽器」の欄にアップしていますので、よろしければ
一度、ご覧下さい。
 
 

おはようございます カーティス・フラーの解説 拝見いたしました


夜の静寂にトロンボーンの響き


まさしく そうですよね 静寂の中で心に染みるメロディ


「聴けば判る」


納得!

ケンさん、こんばんわ。松和のマスターです。
 
早々の来店ありがとうございます(笑)。カーティス・フラー、
良いですよね。秋の夜長、寝る前の1枚は「ブルースエット」で
決まりですね。
 
 

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/31625823

この記事へのトラックバック一覧です: 追悼・エディ・ヒギンズ:

« 第2期黄金時代の到来! | トップページ | 『Beatles For Sale』は隠れ名盤 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ