最近のトラックバック

« 僕の大の「お気に入り」である | トップページ | 秋はMJQの季節ですね... »

2009年10月12日 (月曜日)

Beatles『HELP!』4人はアイドル

台風が去って以来、実に良い天気が続く、我が千葉県北西部地方。体調の悪さを払拭すべく、散歩で汗をかく。大汗をかいて、ちょっと体調が戻ったかなあ。散歩の道すがら、咲き遅れた彼岸花が鮮やかで、印象的だった。

亡き祖母の 佇む姿 彼岸花

さて、今日はビートルズ特集の続き。9月9日に最新リマスターが発売されて、ステレオ・リマスターとモノラル・リマスターの両ボックス盤を手に入れて、にわかに「ビートルズ研究」を進めることに相成った。このところ、5枚目のオリジナル・アルバム『HELP!』(写真左)を聴いている。もちろん、ステレオ・リマスターとモノラル・リマスターの聴き比べも「有り」(笑)。

この『HELP!』のマスターは正式に「3つ」ある。まずは、モノラル・マスター。このモノラル・マスターこそが、プロデューサーのジョージ・マーティン監修、ビートルズのメンバーが、リリースOKを出した正式マスター。

それから、モノラル・マスター作成と同時期に、エンジニアのノーマン・スミスがミックスした65年ステレオ・マスター。この65年ステレオ・マスターは、ジョージ・マーティン、ビートルズ共に、立ち会っておらず、その音を聴いて正式にOKを出したマスターでもない。そして、87年にビートルズのアルバムが初CD化される際に、ジョージ・マーティンがステレオ・ミックスをやり直した、87年ステレオ・マスターの3種類。

よって、87年初CD化された以来の『HELP!』のCDは、87年にジョージ・マーティンの手によってやり直されたステレオ・マスターを使用している。つまり、CDになってからの『HELP!』の音は、ジョージ・マーティンの手なる、87年ステレオ・マスターの音である。

それ以前の、LP時代のステレオ盤『HELP!』は、エンジニアのノーマン・スミスがミックスした65年ステレオ・マスターの音になる。なお、この65年ステレオ・マスターは、今回のモノラル・リマスター・ボックス盤の『HELP!』のモノラル・バージョンの後に収録されている。

ということで、今回、モノラル・マスターを使用した、モノラル・バージョンのCDは今回が初出。モノラル・マスターを使用した、モノラル・バージョンの『HELP!』が、この時代になって、最新のリマスターで聴けるとは思わなかった。良く出してくれた。

Help_mono

さて、この3つのバージョンの『HELP!』であるが、まず、エンジニアのノーマン・スミスがミックスした65年ステレオ・マスターの音は「論外」。今一度、聴いてみて、プロデューサーのジョージ・マーティンの「駄目出し」は至極納得出来る。つまりは、LP時代のステレオ盤『HELP!』は聴けたもんじゃない、ということになる(確かにステレオLP盤の音は酷かった記憶がある・・・)。

さすがに、ジョージ・マーティンがやり直した、87年ステレオ・マスターを前提として最新リマスターした、今回のステレオ・バージョンの『HELP!』は、ステレオ・ミックスについても、まずまず具合が良く、音そのものも良好。ここにきてやっとステレオ・バージョンが、モノラル・バージョンと肩を並べて比較できるレベルになった。

ステレオ盤は、以前の87年ステレオ・マスターCDよりも、音のエッジがまろやかになって、ステレオ的な拡がりも自然な感じになって、とても聴きやすい、とてもステレオ的な、ステレオの長所を良く活かした『HELP!』に仕上がっている。但し、まだ、モノラル・ミックス前提の4トラック・マスターを利用して、意図的にステレオとして音を拡げているので、音と音の間に隙間があって、その隙間が「音の拡散」になって、演奏の密度感に欠ける。密度感に欠ける分、それぞれの音にエッジが目立って、ちょっと音の角が尖っている。ちょっとデジタル的といったら良いのか。ただ、デジタル的な音に耳慣れた今の人達には、こちらのスレテオ盤の方が、耳に馴染むかもしれない。

モノラル盤は、このモノラル・マスターこそが、プロデューサーのジョージ・マーティン監修、ビートルズのメンバーが、リリースOKを出した正式マスターだけあって、それはそれは素晴らしい出来だ。モノラル・ミックスの技術ここに極まる、って感じがする。音の固め方、音の奥行き、音の縦の重なりなど、絶妙の極みで、これがモノラルの音か、と感じ入ってしまう。うっかり聴いていると、ステレオ録音かと聴き間違うくらいの、絶妙なミックスである。音のエッジはまろやか、音が絶妙に重ねられており、デジタル的な雰囲気はあまり感じられない。このモノラル・バージョンのCDが、LP時代の「アナログ的な音」に一番近いのではないか。「涙の乗車券」などは、モノラル・バージョンのアナログチックな「ど迫力」に度肝を抜かれた。

ビートルズ自体の演奏については、他の本やブログに書き尽くされているので、ここでは多くは述べないが、この『HELP!』で、ビートルズは、単なる「R&B+R&R」バンドから脱皮し、オリジナリティを発揮した唯一無二の、独創的な音を創造する「ビートルズ」ブランドを確立している。ギターの音、ドラムのリズム、パーカッションの付け方など、それぞれが今までに無い、実に創造的な音が溢れている。

この『HELP!』に至って、ステレオ・バージョンとモノラル・バージョンのCDと、なかなか甲乙付けがたい出来になってきた。どちらも良いです。どちらも手元に置いておきたいですね。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 
 

« 僕の大の「お気に入り」である | トップページ | 秋はMJQの季節ですね... »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/31751333

この記事へのトラックバック一覧です: Beatles『HELP!』4人はアイドル:

« 僕の大の「お気に入り」である | トップページ | 秋はMJQの季節ですね... »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ