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2009年9月16日 (水曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり

ジャズのアルバムには、ジャズの歴史に名を留める様な有名盤でも無い、はたまた、そのリーダー・ミュージシャンのアルバムの中でも、代表盤として、ジャズ本に挙げられる訳でも無い。でも、我々、ジャズ者の間で、それぞれが愛聴しているアルバムがある。

例えば、Wynton Kellyの『It's All Right !』(写真左)なんかは、その良い例だろう。Wynton Kelly(p), Kenny Burrell(g), Paul Chambers(b), Jimmy Cobb(ds), Candido Camero (conga)の5人が中心となって収録されたアルバム。1964年3月の録音。

冒頭のタイトル曲「It's All Right」から楽しい演奏が繰り広げられる。ポップな雰囲気を醸し出すコンガの響き。ポジティブでハッピーなバレルのギター。手慣れた様子で、優れたテクニックで、ハッピーにスイングするケリーのピアノ。堅実でバネのある、ビート感溢れるチェンバースのベース。そして、優雅でお洒落で、フロントをプッシュするコブのドラム。
 

Kelly_all_right

 
ジャズは哀愁が全てだ!と、のたまう、ジャズ愛好家の方々、評論家の方々もいますが、どうしてどうして、この盤では、ジャズは楽しさが一番やで!(なんで大阪弁やねん・笑)という感じで、アルバム全編に渡って、「楽しさ」感、ハッピー感が溢れています。俗っぽいとか、ポップ過ぎるとか、言う無かれ。演奏のレベルは高い。上質のファンキー・ジャズだと思います。

このハッピー感溢れる演奏は、ジャズ喫茶の昼下がりに(季節は問わないような気がする)、午後の日差しが部屋に明るく差し込む中、ウトウトと「転た寝」をしながら、はたまた、な〜んもせずにリラックスして聴きたい。そんな長閑な感じがする、本当に楽しくハッピーなアルバムです。隠れ名盤とは、こういう盤のことを言うのでしょうね。

アメコミ・ジャケットが実に良い雰囲気です。このジャケットのイメージそのままに、全編に渡って、とっても楽しいジャズが満載です。ちなみに、吹き出しの台詞の中に、黒人の方が「5匹の猫 (Five Cats)」と言っていますが、ジャズ用語で「猫 (Cats)」はジャズメンのことです。
 
 
 
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