最近のトラックバック

« 「復帰」を素直に喜びたい | トップページ | 『with the beatles』モノラル万歳! »

2009年9月21日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・8

Cedar Walton(シダー・ウォルトン) というピアニストのキャリアはかなり長い。Art Blakey & Jazz Messengers にも参加していたんだが、あまり大衆受けはせず、どちらかと言えば「玄人好み」。村上春樹さんが、著書「意味がなければスイングはない」で、シダー・ウォルトンをとりあげているのを読んで、ちょっとビックリしたのを覚えている。

1934年1月生まれ。1955年頃にニューヨークに進出。1960年代の初め、ピアニスト、アレンジャーとして、Art Blakey & Jazz Messengersに籍を置き、Freddie Hubbard (tp), Curtis Fuller (tb), Wayne Shorter (ts), Reggie Workman (b) と活動をともにした。1964年、Jazz Messengersを脱退後は、フリーで様々なミュージシャンとアルバムを残している。

どちらかといえば派手さはなく,じっくり聴かせるピアニストである。ピアノの音の芯が崩れない、というか、音の強弱、音の緩急によって音が崩れること無く、クッキリしているのが特徴かな。テクニックは優秀。作曲家としての才も大いにある。

そんななぜかマイナーな位置に甘んじているシダー・ウォルトンの「お気に入り」盤の一枚が、1967年リリースの『Cedar!』(写真左)。パーソネルは、Junior Cook (ts), Kenny Dorham (tp), Billy Higgins (ds), Leroy Vinnegar (b), Cedar Walton (p)。
 

Cedar_29

 
フロントのジュニア・クックとケニー・ドーハムの参加が目を惹くが、どちらもあまりパッとしないんですよね、これが。で、何故このアルバムが「お気に入り」盤かというと、当然、シダー・ウォルトンのピアノが素晴らしいからです(笑)。

収録曲は「Turquoise Twice」「Twilight Waltz」「Short Stuff」「Head and Shoulders」の4曲は、シダー・ウォルトンのオリジナル。「My ship」「Come Sunday」「Take The A Train」(CD追加曲)の3曲はスタンダード。ウォルトンのオリジナル曲は、モーダルな雰囲気が魅力的で、なかなか配慮が行き渡っており、作曲家としての魅力も満喫できます。

なかでも、3曲目の「My Ship」は、フロント抜きのピアノ・トリオ編成での演奏で、ウォルトンのピアノが、心ゆくまで堪能できます。続く4曲目の「Short Stuff」は、軽妙でクッキリとしたタッチが聴き所の楽しい曲で、聴き応え十分です。この2曲がハイライトでしょうか。
 
決して、フロントの2人(クックとドーハム)に期待して、聴いてはいけないアルバムではあります。でも、そんなに酷くないんですけどね〜。絶好調の時の2人の演奏を知っているだけに「何、はっきりせんと、ぼんやり吹いてるの?」って感じなんですね。でも、その2人のフロントを減じて余りある、Billy Higgins (ds), Leroy Vinnegar (b), Cedar Walton (p) の3人。振り返れば、このトリオ編成だけで録音すれば良かったのに、とも思いますね。

なかなか話題に上がらないアルバムですが、シダー・ウォルトンを愛でるには絶好のアルバムだと思います。ジャズ喫茶で流したいアルバムでもあります。はっきりせんと、ぼんやり吹いているフロントの2人に幻惑されて、誰のアルバムなのか、いつの時代のアルバムなのか良く判らなくなる、ジャズ者にとっては、面倒なアルバムです(笑)。
      
     
    
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 

« 「復帰」を素直に喜びたい | トップページ | 『with the beatles』モノラル万歳! »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/31465248

この記事へのトラックバック一覧です: ジャズ喫茶で流したい・8:

« 「復帰」を素直に喜びたい | トップページ | 『with the beatles』モノラル万歳! »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ