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2009年8月31日 (月曜日)

Wynton Kellyの「密やかな愛聴盤」

ウィントン・ケリー(Wynton Kelly)。1931年12月、西インド諸島のジャマイカ生まれ。1971年4月、39歳でカナダのオンタリオ州トロントで死去。僕は、ウィントン・ケリーのピアノが好きだ。

「ハッピー・スウィンガー」である。そこはかとなく、マイナーな影を宿しつつ、表向きには、ご機嫌にハッピー・スウィングするケリーのピアノは最高だ。ケリーは、短い39歳の生涯の中で、ブルーノート、リバーサイド、ヴィージェイ、ヴァーヴ、マイルストーンと、5つのレーベルに、リーダーとしてレコーディングしている。

ケリーの代表的なアルバムについては、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」にアップしているが(「ジャズへの招待状・ピアノ」へどうぞ)、ご紹介している4枚以外にも、良いアルバムは沢山ある。ケリーのアルバムは平均点が高い。いわゆる「駄作」と呼ばれるものは、ほとんど無い。

今日、久しぶりに聴いた『Full Veiw』(写真左)もそうである。パーソネルはWynton Kelly (p), Ron McCrune (b), Jimmy Cobb (ds)。1966年9月の録音である。ベースが、長年のパートナーだったポール・チェンバースでは無く、ロン・マクルーアになっているので、ちょっと怯みますが大丈夫。マクルーアのベースも重心が低く、ズンッと沈み込むようなベースは、これはこれで味わいがあって良いです。
 

Full_view

 
 
1. I Want a Little Girl
2. I Thought
3. What a Diff'rence a Day Made
4. Autumn Leaves
5. Don't Cha Hear Me Callin' to Ya
6. On a Clear Day (You Can See Forever)
7. Scufflin'
8. Born to Be Blue
9. Walk on By

と収録された曲を眺めると、なかなか良い選曲をしてるんですよね。どの曲もケリーの「ハッピー・スウィング」なピアノがピッタリの曲ばかりです。

転がって跳ね上げるような高音側の独特のクセが少し希薄になってはいますが、これはこれで「枯れた味わい」とでもいうのでしょうか、良い感じです。そして、ケリーのピアノの底に必ず潜む「ブルージーなフィーリング」が、ジンワリと感じられるところが「たまらない」。

飽きの来ない佳作です。大向こう張るようなバリバリの弾き回しが聴かれる訳でも無く、ジャズの歴史に残る大名盤でもなく、ジャズの入門書に出てくる訳でも無い。でも、このアルバムは、実に滋味溢れる好盤です。隠れ名盤として、何時までも「愛聴盤」として、聴き愛でることのできるアルバムです。
 
 
 
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