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2009年8月26日 (水曜日)

A・ガーファンクルの「AOR」

今年、サイモン&ガーファンクルの来日公演があったけど、その様子はどうだったんだろう。来日公演の予告は華々しかったけど、来日公演が終わった後の評判というか、感想はあまり聞こえてこないんだけど・・・。でも、きっと良かったんだろうな〜。

このところ、純ジャズ、果てはフリー・ジャズまで聴き進めてきて、ちょっと「耳休め」がしたくなった。今日は、久しぶりに、バーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」のマスターです。

春夏秋冬、いつの季節でも、午後の昼下がりのノンビリした雰囲気にあうのは「AOR」。「Adult-Oriented Rock(和製英語のアダルト・オリエンテッド・ロック)」の略。日本では「Adult-oriented Rock=大人向けのロック」と解される。ちなみに米国で同じ意味で使われているのは「Audio-Oriented Rock」。どちらも「AOR」。

そのAORのジャンルに入るんだけど、これってやっぱりミュージシャンの個性が勝っているよな、と感心するアルバムが幾つかある。今日、しみじみと聴いたアルバムは、Art Garfunkel(アート・ガーファンクル)の『Fate for Breakfast』(写真左)。1979年リリースのアートのソロ第4作目。

1979年と言えば、AORの流行「ど真ん中」。日本では、パンクムーブメントの傍らで、AORの方が流行っていたんではないか。少なくとも僕たちの間ではそうだった。パンク大好きな「パンク野郎」もいるにはいたが、大勢はAORだった。

Fate_for_breakfast

そんなAORブームの中で、リリースされたアート・ガーファンクルのソロ第4弾。これが実に良い雰囲気なんですよね。冒頭の「In a Little While (I'll Be on My Way)」から、バッチリとAOR。特に、キーボード中心のソフト&メロウな音が素晴らしい。それでも、アートのボーカルが入ってくると、その音世界は、一般の耳心地の良いAORから、ガラッと「アート・ガーファンクル」の世界に早変わり。

でも、このキーボード中心のソフト&メロウな音を聴いていたら、なんだか、どっかの音とよく似ている。Lee Ritenour、Steve Gadd、Richard Tee、Michael Breckerら、フュージョン・ジャズの名手達の名前がズラリ。どうりで素晴らしい雰囲気のバックだと思った。実に、ソフト&メロウで、ゴスペル風の、優しい中に、しっかりと芯の入った力強いサウンドを聴かせてくれている。

その素晴らしいバックを従えて、やはり、このアルバムの聴きどころは、アートのボーカルでしょう。優しく穏やか。それでいて、しっかり真のある極上のボーカル。安らぎと寛ぎを感じる「癒し」の逸品である。「明日を架ける橋」の様な、大向こうを張った、突出した楽曲は無いが、アルバムに収録された楽曲はどれもが良い出来。粒ぞろいの演奏、ボーカルばかりである。アート・ガーファンクルの「AOR」がここにある。

良い意味で、ソフト・ロックと呼んでも良いし、フュージョン・ボーカルと呼んでも良い、実にクロスオーバーな内容で、アート・ガーファンクルの個性と豊かな才能を感じます。ちなみに、チャートでは、米国で67位、英国では2位(ソロアルバムでは、現在までで最高の順位)だったそうです。

ふむふむ、確かに、このアルバムの雰囲気って、米国向きではないなあ。非常に滋味溢れるアルバムです。アルバムの楽曲にかかったエコーも英国風。AORとは言いながら、大人になった英国ロック者向けかも。良いアルバムです。
 
 
 
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