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2009年8月27日 (木曜日)

AORの「伊達男」・その4

昨日、A・ガーファンクルの「AOR」について語ったら、AOR繋がりで、AORと言えば「AORの伊達男」、Boz Scaggs(ボズ・スキャッグス)の事を思い出した。そうそう、AORと言えば「ボズ」。僕のAORのヒーローである。ということで、今日も、バーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」のマスターです(笑)。

僕の学生時代は、AORの流行真っ只中。傍らでパンクも頑張ってはいたが、僕らは専らAOR。ボズ・スギャッグスは、そのAOR系ミュージシャンの中でも大のお気に入りの一人。何故かな〜、なんて昔は思っていたが、このボズのファースト・アルバムを聴けば、その理由が良く判った。

ということで、今日は、AORの「伊達男」、ボズ・スギャッグスのファースト・アルバムを採り上げてみました。題して『Boz Scaggs』(写真左)。いやいや、シンプルなネーミングですね。1969年のリリースです。

冒頭の「I'm Easy」から、なかなかワイルドなボズのボーカルが聴けます。でも、アルバム全体を通して、まだまだ「垢抜けてない」。ちょいとイモっぽい泥臭さが漂っていて(でも、それが良いんだけど)、AORの「伊達男」って、デビュー当時は、ちょいとイモっぽいR&B好きの田舎青年だったんですね〜。

南部寄りのアメリカン・ルーツ・ミュージックをベースに、ワイルドなボーカルを聴かせますが、ワイルドな中に、どこかマイルドで小粋な雰囲気が見え隠れして、後のAORのジェントル・スター・シンガーの片鱗を感じることが出来ます。
 

Boz_scaggs_8

 
ボズって、R&Bやブルースなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックを基調とするところが、彼の原点だったんですね。道理で、僕のお気に入りな訳やね。アメリカン・ルーツ・ミュージックと聞いただけで「何でも通し」なんで・・・(笑)。

オールマン・ブラザース・バンドの総帥、デュアン・オールマンが全編にスライド・ギター、ドブロ・ギターを縦横無尽にプレイしています。特に「Loan Me a Dime」でのソロは素晴らしいの一言。

でも、デュアン・オールマンが参加しているからと言って、このアルバムを「サザン・ロック」をベースとした、ロック時代のボズの名盤、とするのは短絡的。そもそも1969年あたりで、「サザン・ロック」というジャンル言葉は存在していない。このボズのファースト・アルバムを「サザン・ロックをベースとした野趣溢れる、ロック時代の佳作」という意外と無責任な評論を目にすることがありますが、それも違うでしょう。

「サザン・ロック」をベースとした、というよりは、R&Bやブルースなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックを基調とした、ワイルドなソフト・ロック的佳作、というところが妥当なところかと・・・。

ボズは決して、お洒落でジェントルなAORの「伊達男」では無い。彼の音楽の底には、R&Bやブルースなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックのエッセンスがドッカリと横たわっていて、そのアメリカン・ルーツ・ロック的な雰囲気をそこはかとなく匂わせているところが、単にソフト&メロウな、耳当たりの良いだけの、凡百なAORアルバムとは、全く、その内容、質が違います。

良いアルバムです。アメリカン・ルーツ・ロック好きの皆さんには、是非お勧めです。加えて、ボズ・スギャッグスのファンの方は、是非、このアルバムで彼のルーツを確かめて下さい。
 
 
 
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コメント

bozの大ファンです。私はAORとJAZZのbozが好きですが、ファンとして彼の音楽のルーツであるR&Bをベースにした初期の作品にも、大変関心があります。まだ聴いていないので、早速初期の作品を堪能してみたいです。今私はbozの最新ジャズカバーアルバムspeak Lowに魅了されています。重厚で円熟した存在感溢れる渋い歌声はとても素晴らしいと思います。boz話して下さってとて嬉しいです。どうも有難うございます。大変勉強になりました。

初めまして、YAさん。松和のマスターです。

YAさんのコメントを読むだけで、Bozの大ファンならではの気持ちが
伝わってきますね。R&BをベースのBozも「野趣溢れる」ボーカルで
良いです。R&Bをベースにしながらも、そこはかとなく、後にブーム
となる「ソフト&メロウさ」が見え隠れするところが何とも言えない
味わいです (^_^)v。

そのうち、バーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」に、
Bozのアルバム紹介をアップしようと企てているところです。
 
 

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