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2009年7月29日 (水曜日)

R&Bを見直した一枚

梅雨が明けたとはいえ、なんだかスッキリとした夏空にならない、我が千葉県北西部地方。加えて、このところ、やたらに「蒸し暑い」。夏は好きだが、蒸し暑さは苦手。やっとこさ慣れてはきたものの、そろそろ、スカッとした夏空が拝みたいものである。

夏と言えば、高校時代、70年代ロックの世界で、いろいろと懐かしい思い出がある。高校3年生の夏だったか、漫画を書くのが上手くて、我流のギターでS&Gしか弾けない奴がいた。同じクラスになったこともないのに、友達の友達ってやつで、高校2年の秋頃から映研に出入りしていた。

高校3年当時、僕は既にプログレ小僧、ハードロック小僧を卒業して、スワンプ〜サザン・ロックに走っていた。そして、妙にR&Bが気になるようになって、特に、R&Bの中でも、スティービー・ワンダーは一番気になる存在だった。FMのエア・チェックで、スティービー・ワンダーのヒット曲を細々と集めては楽しんでいた。

でも、やはりスティービーのアルバムが聴きたい。でも、当時はまだ高校生。ロックのアルバムを購入するだけで、月々の小遣いは底を突く。R&Bのアルバムにまで手が回らない。そんな愚痴をこぼしていたら、その「漫画を書くのが上手くて、我流のギターでS&Gしか弾けない奴」曰く、「俺のところにスティービー・ワンダーのアルバム3枚ほどあるで・・・」。

ということで、そいつの家まで、即直行。そして、最初に借りたアルバムが『Talking Book』(写真左)。スティービーの当時のヒット曲の中で一番のお気に入りが「You Are the Sunshine of My Life」。この曲が冒頭を飾っているというのが、『Talking Book』を最初に借りた理由。なんて単純なんでしょ。まあ、高校時代なんて、こんなもんさ(笑)。

Talking_book

家に帰って、夕飯もソコソコに『Talking Book』を聴き始める。冒頭の「You Are the Sunshine of My Life」は、希有の名曲なので良くて当然。しかし、である。2曲目以降の楽曲に唖然とする。2曲目の、ちょっとダークなシンセーのビートをバックに、ファンキーに歌い継いでいく男女のボーカル。長々と6分以上続くんだが、これが飽きない。どころか、どんどん惹き込まれていく。

そして、3曲目「 You and I (We Can Conquer the World)」の美しいこと、優しいこと。スティービーの歌声に惚れ惚れする。続く4曲目「Tuesday Heartbreak」は、ファンキーで理知的なビートとアレンジが楽しい、ダンサフルな曲。シンセの使い方が特徴あって素晴らしい。5曲目「You've Got It Bad Girl」は、ソウルフル&ファンキー。理知的な「モータウン」って感じが実に楽しい。

6曲目は「Superstition」はジェフ・ベックとの確執も伝えられたファンク・ロックの名曲中の名曲。シンセで刻むファンク・ビートには度肝を抜かれたなあ。そして、極めつけは、8曲目、優しいバラード調の名曲「Blame It on the Sun」から、ソフト&メロウを先取りしたような「Lookin' for Another Pure Love」、そして、極めつけのファンキー・ソウル「I Believe (When I Fall in Love It Will Be Forever)」の3曲の流れが素晴らしい。何度、繰り返し聴いたか判らない。

僕は、高校3年生の夏、このスティービー・ワンダーの『Talking Book』で、R&Bを見直した。それまで、R&Bは好きだけど、ファンキー&ソウルフルにビートを効かせて、ダンサフルなポップス、言い換えると「単発ヒット曲狙い」のエンタテインメント優先の楽曲ジャンルという先入観を持っていた。

でも、このスティービー・ワンダーの『Talking Book』を聴いて、その先入観を恥じた。『Talking Book』には、アーティスティックな世界が煌めいている。シンガー・ソングライターとしての曲作り、そして、先進的かつ独創的なアレンジ。リスペクトの念を持ち、敬意を払うべき音の世界が、このアルバムの中にギッシリと詰まっている。
 
 
 
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