Bob James のピークのアルバム
ボブ・ジェームス7枚目のアルバムである。その名も『Lucky Seven』(写真左)。1979年のリリース。このアルバムは、完全に「リアルタイム」。日本での発売日に買いに行った。そして、ゲット。
出だしの名曲「Rush Hour」が全てである。イントロの印象的なリフ「ドララ〜、ドララ〜、ドラ、ドラッドラド〜」を聴くだけで、もう駄目である。そして、前奏の後に出てくる、ボブ・ジェームスのシンセサイザーの印象的な旋律。冒頭の「Rush Hour」を聴いただけで、ボブ・ジェームスをリアルタイムで聴いてきた僕にとって、もう、このアルバムは「最高」のアルバムの一枚である。
個人的感情だけでは駄目ですよね。ちょっと冷静になって、改めてこの『Lucky Seven』を聴いてみる。生ピアノやフェンダー・ローズのみならず、シンセサイザーを、自家薬籠中のものとしてしまった、ボブ・ジェームス。バリエーション豊かなキーボードの音色を手に入れて、旋律の表現力が格段にグレードアップした、この7th.アルバム。
ブラスの重ね方、パンチのあるユニゾン&ハーモニーも、お決まりのルーチン。ボブ・ジェームスならではの音の作りが、これでもか、という感じで、押し寄せてきます。いやはや、これだけ個性溢れるアレンジもなかなか無いですよね。フュージョン・フォーマットにおける最大の個性のひとつでしょう。
キーボードの音色が多種多様になりつつも、どんなフレーズを弾いても、しっかりと「ボブ・ジェームス」の音になるところが素晴らしいですよね。5枚目のリーダーアルバム,『Heads』から進めてきた、ボブ・ジェームスのオリジナル楽曲プロジェクト。この7枚目の『Lucky Seven』で、ボブ・ジェームスの個性が完全に形成されています。所謂、ピークを捉えたアルバムであることは間違いない、と僕は思います。
5枚目のソロアルバム『Heads』から始まって、ちょっとソフト&メロウに偏りすぎた、6枚目のソロアルバム『TouchDown』を経て、しっかりと軌道修正をした結果。それが、この『Lucky Seven』である。とにかく、収録された全ての曲の出来が良い。演奏も充実していて、聴いていて気持ちが良い。爽快感、抜群である。
良いアルバムです。この『Lucky Seven』は印象深い。学生時代、朝は「Lucky Seven』でお目覚め、というルーチン・ワークをフッと思い出した。聴く度に、色々な様々な、違った聴き方が出来て飽きが来ない、という面で、このアルバムは、やはりフュージョンの秀作といえるのではないでしょうか。とにかく、フュージョン名盤の一枚ですね。
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