ジャズ・ピアノの最高峰
ジャズでも、自分で弾ける楽器がどうしても、プライオリティが高くなる。ピアノとギターとサックス。ギターはフォーク・ギターだから、ジャズのレベルにほど遠い。逆にコンプレックスさえ覚える。そうすると、サックスとピアノが残るが、ピアノは結構、子供の頃に極めた想いがあるので、ピアノが「トップ・プライオリティ」。
ジャズ・ピアノで、ジャズを聴き始めて、まず感じ入ったピアニストが「オスカー・ピーターソン」。とにかく「上手い」。そして、沸き立つような歌心。圧倒的なドライブ感。凄いピアニストがいると思った。クラシックしか知らない当時としては、クラシックが最高だと思っていた。
が、である。オスカー・ピーターソンを初めて聴いていた時は、とにかく「ビックリした」。初めて聴いたピーターソンのアルバムの一枚が『ザ・トリオ(オスカー・ピーターソン・トリオの真髄)』(写真左)。
超絶技巧のめくるめくテクニックと圧倒的なドライブ感、そして、沸き立つようなの歌心。そして、バックのレイ・ブラインのベースと、エド・シグペンのドラムの素晴らしきサポート。「これがジャズか〜」と心から感動した。
オスカー・ピーターソンは、何故か日本のジャズ評論家の方達からは「上手すぎて面白くない」「スイングの権化」などと揶揄され、ピーターソンのピアノは判りやすいが故に「初心者向け」だとか「素人向け」とか、ピーターソンのピアノが好きだというと、初心者を抜けきれない「ジャズが判らない奴」的ななレッテルを貼られかねない、そんな雰囲気だった。
でも、初めてピーターソンのピアノを聴いた時から、僕は「これは凄いぞ」と感じ入って、それ以来、今までズーッとピーターソンのファンである。ということは、僕は、初心者を抜けきれない「ジャズが判らない奴」である(笑)。
でも、ピーターソンのピアノのピアノに、心底、心から感動することが出来て良かったと思っている。音楽って、良いものは良い、悪いものは悪い、それだけだ。音楽というものは、自分の感じたままを追いかければ良い。自分が良いと思ったものは「良い」。
僕は、ピーターソンの『ザ・トリオ』を聴く度に、振り返って思うのだ。ジャズに関する知識は必要で、ジャズに関する基本的な情報は、ジャズ鑑賞では不可欠だ。でも、評論家の言うことは、参考にすべきではあるが、従う必要は無い。自分が良いと思ったジャズを聴けば良い。
ピーターソンのピアノは、僕にとって、ジャズを聴く上で自信を持たせてくれた。自分の感じる通りに聴き進めれば良い。良いものは良い、悪いものは悪い。そんな簡単なことについて、ピーターソンのピアノは僕に確信を持たせてくれた。
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