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2009年5月 6日 (水曜日)

ヨーロピアンで若々しい・・・

ジャズというのは、地域で分けるのは、あまり意味の無いことなんだが、事実として、アメリカンなジャ的雰囲気とヨーロピアンなジャズ的雰囲気に大別される。

ヨーロピアンなジャズ的雰囲気、というのは、なんとなくクラシックな要素が底に流れている、というか、楽器が良く響くというか、しっかりと聴き耳をたてていると、絶対にアメリカンなジャズには無い、重厚な雰囲気が、演奏の底に流れている。

そのヨーロピアンなジャズの世界で、若手ながら頑張っている日本人ミュージシャンがいる。その名は西山瞳。西山瞳については、昨年の4月21日のブログ(左をクリック)で、既にご紹介している。プロフィールは、そちらの記事でご一読願いたい。

今回、ご紹介するのは、彼女のライブ・アルバム『Hitomi Nishiyama in Stockholm ~ Live at Glenn Miller Cafe ~』。2007年7月、スウェーデンはストックホルムにての録音。6曲目を除き、数多くジャズライブハウスがある中で高い人気を誇るグレンミラーカフェでの収録。6曲目は、ストックホルム・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音。

収録曲は以下の通り。

01. In The Night Watch (西山瞳 作曲)
02. Bye For Now (西山瞳 作曲)
03. SAKIRA (西山瞳 作曲)
04. 君をのせて (久石譲 作曲)
05. Giraffe's Dance  (西山瞳 作曲)
06. You Are Not Alone (西山瞳 作曲)
 

Hitomi_nishiyama_stockholm

 
4曲目の「君をのせて」は、西山瞳の尊敬する作曲家久石譲による「君をのせて~天空の城ラピュタより~」。そう、宮崎駿のアニメ映画「ラピュタ」のテーマソングである。これが絶品なのだ。しっかり、ジャズになっている。アニメの主題歌は、その判りやすさ故に、なかなかジャズのビートに乗せにくいのだが、良いアレンジだ。こういう面にも、西山瞳のコンポーザー&アレンジャーとしての才能を感じる。

収録曲を眺めてみると、4曲目の「君をのせて」以外は、西山瞳の自作曲である。柔らかでしなやか、ヨーロピアンなジャズの雰囲気にピッタリの曲想が良い。この「柔らかでしなやか」な曲想をベースに、カルテットのハードでタイトなインプロビゼーションが、緊張感と疾走感を与えてくれる。決して耳障りでない、ヨーロピアンな響きの中で、テクニック溢れる、フリーなインプロビゼーション。そこに、西山瞳のピアノが、効果的に絡む。歯応え充分の敢闘内容である。

但し、ピアニスト単独としての西山瞳は、まだまだ発展途上。力では男性ピアニストには勝てない。女性特有の、西山瞳特有の個性をどう活かしていくのか。西山瞳のコンポーザー&アレンジャーとしての才能は注目に値する。このコンポーザー&アレンジャーとしての才能とピアニストとして才能とを、どう上手くミックスして、相乗効果を上げていくのか。

これから先が楽しみである。というか、次のアルバムが正念場だろう。まだ、このアルバム『Hitomi Nishiyama in Stockholm』では、西山瞳は突き抜けていない。彼女の代表盤にはなっていない。男性のプロデューサーでは、女性ミュージシャンの本当の気持ちは判らないだろう。次作では、西山瞳のセルフ・プロデュース能力に賭けたい。
 
 
 
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