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2009年4月16日 (木曜日)

頭がスカッとする電気ジャズ

ちょっと込み入った仕事で、日中、かなり集中している。集中して仕事を終えた帰宅途中の音楽は、頭がスカッとする電気ジャズか、ロックに限る。難しいヤツはいかん。

そして、iPhoneを指でタップタップして選んだのは、マイク・スターン(Mike Stern)の『Time In Place』(写真左)。Mike Sternの通算3枚目(Atlanticレーベルでは2枚目)となるアルバム。ギタリストのSteve Khanのプロデュース。パーソネルは、Mike Stern(g), Jeff Andrews(b), Peter Erskine(ds), Don Alias(per), Bob Berg(ts,ss), Michael Brecker(ts), Jim Beard(key), Don Grolnick(org)。

マイク・スターンは、マイルス・デイヴィスが1981年にカムバックした際、ギタリストとして抜擢された。この『Time In Place』を聴くと、マイルスの影響が直ぐ判る。さすが、マイルスが選んだギタリストである。とにかく、何かは言葉では言い表せないのだが、普通のギタリストと比べて、何かちょっと「変」なのだ。

音色もちょっと変だし、フレーズもちょっと変。でも、悪い意味での「変」では無い。良い意味での「変」なのだ。ユニークなんていう表面的なものではない。アーティスティックな意味で、ちょっと変なのだ。とはいえ、さすが、マイルスの子供。ビートを重んじ、ビートに乗るフレーズは非凡なものがある。しっかりと、マイク・スターンの個性が鳴り響いている。誰にでも弾けそうなんだが、よくよく聴いてみると、マイク・スターン唯一無二の個性なんだ、と気が付いて、感心することしきり。
 

Mike_stern_time_in_place

 
ビートを重んじるという意味で、ドラムのピーター・アースキンと、パーカッションのドン・アライアスの存在は抜きんでている。特に、アースキンのドラムは凄まじいものがある。人間の手で叩き出すビートの美しさ、激しさ。ガンガンに突き進むアースキンのドラム。マイク・スターンのギター攻撃をものともしない、サイボーグの様な、嵐の中をうねり歩くようなドラミング。

そして、ボブ・バーグのサックスが実に良い。かつて、マイルス・デイヴィスのバンドにも参加していた経歴を持つ実力派テナーです。素晴らしいサックスを披露してくれる。フル・トーンで豪快に謳い上げ、朗々とよく歌うブロウ。マイケル・ブレッカーも1曲目と7曲目で参加して、良いプレイを披露していますが、マイケル・ブレッカーにも増して、ボブ・バーグのブロウは素晴らしい。惜しくも2002年、交通事故で無くなってしまったのが、残念でなりません。

主役のマイク・スターンは申し分無い。メカニカルなフレーズと美しいメロディ・センスの対比が素晴らしい。スターンのギターの底には、しっかりとした純ジャズがベースとしてある。その純ジャズのベースの上に、ロックビートの感覚が自然にのっている。う〜ん、マイルスが見そめるわけだ。彼のギターは純ジャズ系である。

やはり、ただ者では無い。ロック・イディオムと、純ジャズなビ・バップ・フレーズ、そして、先進的なモーダルなアプローチ。多彩なフレーズをいとも簡単に重ねていくスターンは実に頼もしい。
 
 
 
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