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2009年4月 3日 (金曜日)

クールなバリトン・サックス・2

昔から、バリトン・サックスの音が大好きである。自分は体が小さいので、中学生の時、アルト・サックスを与えられたが、実はバリトン・サックスを吹きたかった。あのお腹に響くような低音が実に魅力的で、あの大きな図体の楽器を一人で自由に取り回せたら、どれだけ格好良いだろう。

まあ、その夢は叶わなかった訳だが、今でもバリトン・サックスの音が好きだし、バリトン・サックスのジャズが好きだ。そんなジャズのバリトン・サックス奏者は、どの奏者も好きだ。とりわけ、ペッパー・アダムスはお気に入り。

今年の1月29日のブログ(左をクリック)で、『トゥエルフル・アンド・ピングリー(Twelfth & Pingree)』をご紹介したが、このアルバムと対になった、ファースト・セットのアルバム『ジュリアン(Julian)』(写真左)を入手した。

パーソネルは、当然『トゥエルフル・アンド・ピングリー』と同じ、ペッパー・アダムス(bs), ウォルター・ノリス(p), ジョージ・ムラーツ(b), マカヤ・ウンショコ(ds)。1975年8月13日ミュンヘン、ドミシルにてライブ録音。タイトルは、このライブの5日前に死去したキャノンボール・アダレイのことで、彼に捧げた作品でもある。
 

Julian

 
この『ジュリアン』での、ペッパー・アダムスのバリトン・サックスって、その節回し、グルーブパッセージのうねらせ方、速いセンテンスでのタイミングの良い指使いを駆使して、クールでモーダルでアーティスティックな演奏については『トゥエルフル・アンド・ピングリー』の上を行くのではないか。

キャノンボール・アダレイに捧げた作品ということからか、ペッパー・アダムスをリーダーとするカルテットの、このライブ演奏には、硬派で実直、アーティスティックでモーダルな演奏の中に、そこはかとなく、ちょっぴりと、ファンキーな雰囲気が潜んでいるところが、実に「心憎い」。

ちょっぴりと、ファンキーな雰囲気が潜んでいるところが、このライブ・アルバムの演奏を聴き易くしているようで、この『ジュリアン』は、ジャズ初心者の方々にもお勧めです。硬派で実直なところが、ちょっと取っつきにくいですが、聴き進めて行くうちに、その演奏の素晴らしさに、きっと感じ入ると思います。

派手さもなく、大向こうを張った「コマーシャルな旋律」が飛び出てくる訳でも無い。テクニックをひけらかすことも無く、大袈裟なギミックも無い。それでも、このアルバムのライブ演奏は、そのレベルは当時最先端に近く、硬派で実直が故に、実に誠実で真摯な正統派「純ジャズ」を聴かせてくれます。これぞ「純ジャズ」って演奏が実に良い。

録音された年が「1975年」。時代はフュージョン全盛時代。そんな時代に、ヨーロッパでは、こんなに素晴らしいライブ演奏が繰り広げていたなんて、ジャズの奥深さ、裾野の広さに感心します。ジョン・コルトレーンが逝去した1967年に「ジャズは死んだ」なんて言う人がいますが、とんでもない。ジャズは生き続けていたし、進化し続けていた。このアルバムを聴いて、改めてそう感じました。
 
 
 
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