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2009年3月 2日 (月曜日)

ピアノとギターの相性

ピアノとギターの相性には、なかなかに難しいものがある。どちらの楽器も、リズム楽器、打楽器としての側面と旋律楽器としての側面がある。

同じ打楽器としての側面、旋律楽器としての側面、双方を持ち合わせる楽器ではあるが、弾き方が全く違う。つまり、打楽器としても、旋律楽器としても奏でる音が全く違う。但し、和音の世界では、全く同じ音がでるので、双方の音が重ならないように、細心の注意を払う必要がある。

この様に、良く似た側面と全く違う側面を双方持ち合わせた「ピアノとギター」。ジャズの世界では、その相性がピッタリ合うと、それはそれは素晴らしい音世界が展開されるが、相性が合わないと、単なる耳障りな雑音が鳴り響くことになる。

こういう背景があるから、ピアノとギターの組合せを「売り」としたアルバムを初めて聴くときには、心ときめく期待感と漠然とした不安が交錯する。そんな感情の交錯の中、今日聴いたアルバムは、Hal Galper (p) & John Scofield (g)の『Ivory Forest』(写真左)。ちなみに、パーソネルは、Hal Galper (p), John Scofield (g), Wayne Dockery (b), Adam Nussbaum (ds)。1979年の10月31日〜11月1日の録音。 
 

Hal_johnsco

 
Hal Galper(ハル・ギャルパー・写真右)は、70年代に入って、ブレッカー兄弟を従え、レコーディングにライブにとその才能を開花させ、マッコイ・タイナーの影響を感じさせる、ややフリーなスタイルは、70年代の日本のピアニスト達に多大な影響を与えた。そう、ハル・ギャルパーって、70年代に限って、日本で受けに受けたピアニストなのだ。

John Scofield(ジョン・スコフィールド、略してジョンスコ)は、ジャズ、フュージョン系のミュージシャンとして、セッションやソロで活動。わざと少しだけ音を外した、独特のフレーズは、独特の「ねじれ感」と「緊張感」を供給する。1フレーズ聴くだけで、ジョンスコと判るほどの「独特の音」である。

この『Ivory Forest』というアルバムは、ハル・ギャルパーの硬質で強いタッチの、ややフリーなスタイルのピアノと、ジョンスコの切れ込むような、アブストラクトなエレキ・ギターとが、ぴたっと合った、なかなかに、ピアノとギターの相性が合った素晴らしいアルバムである。

どの曲でも、ハル・ギャルパーの、フリーなラインとグルーヴする左手の堅実なバッキングで「ドライブしまくるピアノ」と、ジョンスコのアウト・サイドに弾けまくり「アブストラクトに切れまくるギター」とが、ガッチリとデュオして、疾走感+硬質感をベースに「クリスタルな熱気」を振りまき続ける。

バックのベースとドラムのコンビネーションも良し。特に、ハル・ギャルパーとジョンスコの演奏スタイルの本質が、全編に渡って感じることが出来るところが、このアルバムの「ミソ」ですね。良いアルバムです。
 
 
 
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