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2009年2月 3日 (火曜日)

The Curtis Fuller Jazztet

「with Benny Golson」と続くのが、このアルバムの「ミソ」。改めてアルバム名をご紹介する。『The Curtis Fuller Jazztet with Benny Golson』(写真左)。

ジャケットを見て貰いたいんだが、かなり「トホホ」なジャケット・デザインである。でも、これが「サボイ・レーベル」独特のジャケット・デザイン。一目見ただけで「サボイ」のレコードだと判るジャケット。ジャズ・ファンの中では、アーティスティックな目で見ると「トホホ」かもしれないが、「サボイ」のジャケットとして一目で見て判るところは一目置くところである。

そして、「with Benny Golson」と続くのが、このアルバムの「ミソ」と書いたが、このアルバムの収録された曲全てに「Golson Harmony(ゴルソン・ハーモニー)」が満載で、とにかく、徹頭徹尾、ハードバップらしいアルバムなのだ。

そうそう、このアルバムのパーソネルをご紹介しておくと、Lee morgan(tp), Benny Golson(ts), Curtis Fuller(tb), Wynton Kelly(p), Paul Chambers(b), Charlie Persip(ds) と、ハードバップ時代を代表するミュージシャンがズラリと並ぶ。壮観である。

「ゴルソン・ハーモニー」とは、ジャズ・メッセンジャースの『モーニン』で有名になった、テナー奏者のベニー・ゴルソンが編み出したアレンジ手法で、「ボワン」とした「まん丸」な音感ながら、しっかりとエッジの立った独特のハーモニーとユニゾンが特徴で、一聴しただけで「それ」と判る、ジャズ界の中では有名なアレンジ手法である。
 

Curtis_fuller_jazztet

 
冒頭の「It's All Right With Me」を聴くと、その特徴が直ぐ判る。この速いテンポの、コール・ポーターの印象的なフレーズを、その「ゴルソン・ハーモニー」でアレンジすると、こんなにもジャズらしく、こんなにも聴いていて心地良い響きになるってことを実感する。ゴルソン・ハーモニーを実感するには打って付けの演奏です。

このゴルソン・ハーモニーに更なる彩りを添えるのが「トロンボーンの音色」であることが、このアルバムを聴いていて実に良く判る。このアルバムで、その「ゴルソン・ハーモニー」を引き立たせているのが、カーティス・フラーのトロンボーン。「ボワン」とした「まん丸」な音感ながら、しっかりとエッジの立った、輪郭のあるトロンボーンが全編秀逸である。

そして、その「ボワン」とした「まん丸」な音感ながら、しっかりとエッジの立った、輪郭のあるトロンボーンと相対する、切れ味鋭い、ファンキーで、ちょっと「ヤクザ」なトランペットがリー・モーガン。このリー・モーガンのトランペットが、カーティス・フラーのトロンボーンと絡み合って、素晴らしい「化学反応」を起こしていて、聴き応え抜群です。

そうそう、うねうねテナーのベニー・ゴルソンも頑張っています。ゴルソンは時々、うねうね、もわもわと輪郭のあやふやな、寝ぼけたようなテナーを吹いたりするのですが、ここでは、なかなかハードバップしていて、テナーの音の輪郭がはっきりしていて、これはいけます。

『The Curtis Fuller Jazztet with Benny Golson』、ハードバップ時代を感じるなら、モダンジャズを感じるなら、「サボイ」レーベルの音を感じるなら、最適な一枚では無いでしょうか。
 
 
 
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