没後10年...ペトルチアーニ
今回、大のお気に入りジャズ・ピアニストの一人、Michel Petrucciani(ミシェル・ペトルチアーニ・以下ペトと略)の『Complete Dreyfus Recodings』を手に入れた。Dreyfusレーベルからリリースされたアルバム10作品(CD12枚)、未発表DVD2枚が入った、煌めきの超弩級ボックスセット。
Dreyfusレーベルのペトのアルバムは、単品で買うと、輸入盤の割に割高で、ちょと購入を躊躇っていた。それが、である。この煌めく超弩級のボックスセットが、なんとなんと、amazonにて、12,459円で手に入った(今日の時点では在庫切れみたいなんですが...)。DVDを除いても、1枚当たり1,250円。小遣い叩いても、全くのお買い得である。
ペトはフランス出身のジャズ・ピアニスト。遺伝的原因から、生まれつき骨形成不全症という障害を背負いながらも、その障害を克服しつつ、ジャズ・ピアニストとして、高い評価を得るまでになった。若い頃から体質上「寿命は20歳程度まで」と言われていたらしいが、実際にはそれよりはるかに寿命を長らえて活躍、NYで死去した時は36歳だった。
ペトのスタイルは、ビル・エバンスに端を発するが、エバンスよりもタッチは硬質でエッジが立っており、欧州出身のジャズ・ピアニストに良くある特徴である「クラシック・ピアノの香り」がほのかにする端正なピアノが特徴。テーマ、インプロビゼーション共に旋律を追うことができるほどに美しく、メジャー調の曲のポップな雰囲気が特徴で、ジャズ・ピアニストの中で、唯一無二のスタイルを持った、いわゆる「スタイリスト」の一人。1980年代~1990年代を代表するジャズ・ピアニストの一人である。
Dreyfusレーベルのペトは、彼のミュージシャン生活の後半を彩るもので、確立されたスタイルと確信を持った演奏内容が素晴らしい、ペトを愛でるには絶対に外せないアルバム群である。それが、今回、手に入ったのである。もう心は「狂喜乱舞」である。
さあ、今年のジャズ・ライフの中心が決まったぞ。「ペト」だ。ミシェル・ペトルチアーニだ。ペトを愛で、ペトを研究し、ペトを極めたい。ブルーノート・レーベルの諸作はまあまあのレベルでコレクションしてあるので、さあ、ペトを聴き極めるのだ。
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