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2009年1月20日 (火曜日)

隠れた名盤の一枚に浸りきる

いろいろジャズやロックをとっかえひっかえ聴いていると、ふと原点に戻りたくなる。やっぱり、僕の原点と言えば、ハードバップ。ブルーノート。ジャズを聴き始めた頃、なけなしのバイト代をつぎ込んでは、ブルーノート盤を買って、夜な夜な繰り返し聴いては、首をひねったり、感動したり。

今日は、Dexter Gordon(デクスター・ゴードン、愛称デックス)の『One Flight Up』(写真左)を久々に聴く。ブルーノートの4176番。1964年6月2日の録音。1964年といえば、ハードバップ全盛は過ぎ、ジャズのトレンドは、モーダルとフリー、そしてファンキー・ジャズ。デックスといえば、1940年代後半〜1950年代初頭、ビ・バップ時代の人。内容はどうなのか。大丈夫なのか?

パーソネルを見ると、その不安に拍車をかける。Donald Byrd (tp), Dexter Gordon (ts), Kenny Drew (p), Niels-Henning Orsted Pedersen (b), Art Taylor (ds), Frank Wolff (prod) 。ほとんどが、ハードバップ時代の人。

冒頭の「Tanya」を聴いて唖然とする。何度聴いてもこの「Tanya」は、ジャズの、ブルーノートの奇跡だと思う。実に格好良いモーダルな曲を、悠然と憂いタップリにデックスが聴かせてくれる。
 

One_flight_up

 
この曲、ドナルド・バードの筆なる曲と知って、更に唖然とする。なんとジャズは奥が深いのか。デックスがこんなに格好良く、モーダルにサックスを吹くとは想像できなかった。

ペットのドナルド・バードも得意の中音域を活かして、モーダルに吹き進む。ペデルセンのベースは、ピッチがばっちり合って、ブンブン響き渡る。テイラーのドラムスも控えめながらも、決めるところは決めて、メリハリの効いた職人芸を聴かせる。ピアノのドリューも堅実実直ながらも、ちょいと黒いサウンドでサポート。

ミディアムな曲が主で、これがまた聴かせる。バップ時代のバリバリのバップ演奏家達が、ポスト・バップな、実にモダンでモーダルな演奏を繰り広げる。収録された演奏はどれも、モダンで格好良い。ブルーノートらしくリハーサルを十分に積んだんだろう、ミスらしいミスが見当たらない、完璧な演奏。実にアーティスティック。

1枚のアルバムで、アーティスティックなジャズを感じたい、という人にはこのアルバムを聴かせたい。ジャズ入門書を賑わす人気盤と比べても、説得力はこの『One Flight Up』も負けてはいない。

こういうアルバムは、小粋な雰囲気のあるジャズ喫茶で聴きたいねえ。「隠れた名盤」というのは、やっぱり、隠れたものとして「ジャズ喫茶などで語り継がれる」というのも「オツ」かなあ、とも思ってしまうのだ。
 
 
 
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