フレディ・ハバードと言えば・2
今日もフレディ・ハバード追悼である。昨日『Red Clay』をご紹介したが、この『Red Clay』よりも愛聴しているハバードのアルバムがある。1963年録音の『The Body & The Soul』(写真左)である。
当時のジャズ・メッセンジャースの仲間を中心に、スモール・コンボ、ビッグ・コンボ、そして、ビッグ・コンボ+ストリングスの3種類の編成で録音されている。ハバードが25歳になる直前と直後の3回のセッションで録音されている。重ねて言うが、この時、ハバードは弱冠25歳である。
このアルバムでのハバードは、全く吹き過ぎていない。抑制の効いた、実にテクニカルで情感豊かなトランペットを聴かせてくれる。惚れ惚れする。聴き惚れてしまう。
加えて、ビッグ・コンボとストリング入りのアレンジはウェイン・ショーターが務めている。このアレンジが実に秀逸なのだ。ウェインの並外れた才能が垣間見える。実に個性的で優れたアレンジである。このウェインのアレンジについては、もっと聴かせて欲しいものだ。
スモール・コンボのパーソネルを見るだけでも心が震える。FREDDIE HUBBARD (tp), WAYNE SHORTER (ts), ERIC DOLPHY (as & fl), CURTIS FULLER (tb), CEDER WALTON (p), REGGIE WORKMAN (b), LOUIS HAYES (ds)。改めて見渡すと、いやはや錚々たるメンバーである。特に、ドルフィーのソロが素晴らしい。ヘインズのドラムも鬼気迫るものがある。
ハード・バップの成熟の頂点を感じる、実に優れた演奏ばかりである。このアルバムを通して聴くと、ハード・バップの成熟を感じる。アレンジされた抑制されたサイドメンをバックに、それぞれがテクニカルで優れたソロを聴かせるのだ。
ハバードのアルバムの中で、松和のマスターこと、僕の一番のお気に入りのアルバムがこの『The Body & The Soul』。ハバードの作品中、あまり話題にならない作品であるが、彼の作品の中で、異色作にして「知る人ぞ知る傑作」だと思っている。
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