レッド・ツェッペリン Ⅵ
寒い。寒くなった。今日の東京の最高気温は16度。もう冬である。でも、まだ11月上旬なんだよな。今年は季節の移り変わりがドラスティックで困る。春と秋が極端に短い印象。
そんな中、午後から、整体と髪のカットをハシゴ。整体は、体の整備に欠かせない。今日も肩と腰をバッチリ整備してもらう。髪のカットについては、店長といろいろ話せて、時に「へぇ〜」と思う話もあって楽しい。1ヶ月に1回の密やかな楽しみである。
さて、レッド・ツェッペリン(以下ゼップと略す)の『デフィニティヴ・ボックスセット』をベースとした「アルバムの聴き直し」も着実に進んで、6枚目、2枚組の大作『Physical Graffiti(フィジカル・グラフィティ)』(写真左)である。
この2枚組、自ら設立した「スワン・ソング」レーベルからの第1弾アルバム。2枚組にして予約だけで100万枚突破した驚異のアルバムである。当然、ビルボード・アルバム・チャート最高位は1位。
まず、ジャケットが良い。結構な凝りようで、上から入れる(横からでは無い)スリーブ型。そしてビルの窓に色々な人が現れる仕掛け。レコードの入っているスリーブも、同じようにビルの中味が印刷されているので、どの表情をジャケットに出しておくかはリスナー次第という楽しさ。紙ジャケCDでも、この楽しみは味わえる。とにかく楽しい。懐かしい。
このアルバムは、74年2月のセッションに、4枚目の『Four Simbols』、5枚目の『Houses of the Holy』のセッションなどのアウトテイクを加えたもの。アウトテイクだからといって、軽く見てはいけない。内容は素晴らしいものばかり。当時LPでの収録時間の関係上、アウトテイクになっただけの演奏ばかり。現在のCDフォーマットなら、必ず収録されていただろう。
冒頭「カスタード・パイ」の前奏のギターリフを聴くだけで判る「おぉ〜!、ペイジのリフや〜!」。ギターのリフとドラミングの重さはゼップならではのもの。3曲目「死にかけて」の壮大さはどうだ。ブルースから端を発して、これだけ深みを持つリフを紡ぎ上げるペイジの才能には脱帽。最後のお茶目な「テレテレテ〜」というギターと「ボンゾの咳」にニヤリ。
そして、意外と僕は、LP時代のB面「聖なる館」〜「トランプルド・アンダー・フット」〜「カシミール」の流れが気に入っている。ちょっと軽めの「聖なる館」から、リズミックな「トランプルド・アンダー・フット」、そして、ゼップの最高の名曲「カシミール」。不思議なチューニングとコード進行、そして、超重量級のドラミング。圧倒的な迫力と貫禄を保っている名曲。この「カシミール」に理屈はいらない。聴くべし。
LP時代のC面「イン・ザ・ライト」〜「ブロン・イ・アー」〜「ダウン・バイ・ザ・シーサイド」の流れも良い。「イン・ザ・ライト」は「カシミール」と並び称されるべき名曲・名演。冒頭のシンセサイザーの音色は、ケルティッシュでもあり、中東風でもあり、インド風でもあり、実に哀愁溢れる、ワールドミュージック的な響き。そして、不安げな音を交差させながら、後半、ジョンジーのキーボードのソロから、ドラマチックなペイジのギターソロへのドラマチックな展開は、今でもゾクゾクする。
ゼップのアルバムの中で、この『フィジカル・グラフィティ』こそが、一番よく聴いたアルバムです。いや〜、とにかくこの2枚組は、どの曲を聴いても名曲・名演。贅沢な2枚組みです。ゼップの音楽性の深さ、広がり、多様性を感じるには格好のアルバムでしょう。
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