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2008年11月 5日 (水曜日)

リック・ライトを偲んで....

最近、子供の頃から親しんできた俳優や歌手の逝去が相次いでいる。緒方拳、ポール・ニューマン、フランク永井・・・。特に、緒方拳さんとポール・ニューマンはショックだった。緒方拳さんといえば『必殺仕掛人』、ポール・ニューマンといえば『明日に向かって撃て』そして『スティング』。なんだか悲しくなる。

そして、70年代ロック界もそうである。9月15日、プログレッシブ・ロックの雄、ピンク・フロイドのキーボード担当であったリック・ライト(Richard Wright)が逝去した(9月15日のブログ参照)。これには、相当に参った。

リック・ライトと言えば、本人には失礼かもしれないが、リック・ライトのキーボードは、決して上手くは無い。けど、味があるというか、カラーがあるというか、バンドの奏でる音に色彩を付けるようなキーボードで、何もキーボードはテクニックだけでは無い、と思わせてくれる、独特の存在でした。

ピンク・フロイドはリック・ライトのキーボード無しでは語れません。デヴィッド・ギルモアは「誰もリック・ライトの代わりはできない。彼は僕の音楽パートナーであり友人であった」と語っています。判るなあ。ピンク・フロイドの音は、デヴィッド・ギルモアのギターとリック・ライトのキーボードで出来ている言っても過言ではありません。

「エコーズ」、「狂ったダイアモンド」、「狂気」のB面を聴くと、デヴィッド・ギルモアのギターとリック・ライトのキーボードがピンク・フロイドの代表的な演奏を創り出していたということを再認識します。

Pink_floyd_soundtrack

今回、リック・ライトが鬼籍に入って、久しぶりに聴き直したアルバムがある。『モア』(写真左)と『雲の影(Obscured by Clouds)』(写真右)。『モア』は、'69年にリリース、『雲の影』は、'72年にリリースされた、両作とも、バーベット・シュローダー監督の映画のサウンド・トラック作品である。

このサウンド・トラック作品が、いかにもピンク・フロイドらしい演奏で、学生時代から密かな愛聴盤である。どちらの作品もピンク・フロイド色が濃厚な演奏ばかりで占められていて、当然、デヴィッド・ギルモアのギターとリック・ライトのキーボードが大活躍である。特に、リック・ライトのキーボードが、ピンク・フロイドの音の決め手になっているのが良く判る。

リック・ライトを愛でるには、この2枚のサウンド・トラック作品をお勧めする。「ハッタリとメリハリ」が効いたピンク・フロイドのスタジオ録音正規盤より、自然体でバラエティに富み、色彩豊かな演奏がギッシリ詰まった、この『モア』と『雲の影』の2サウンド・トラック作品の方が、リック・ライトのキーボードが楽しめる。デヴィッド・ギルモアのギターとの相性、絡みも素晴らしく、惜しいキーボード奏者を亡くした、と改めて悲しくなる。

ロジャー・ウォーターズのファンの方々には、全くもって申し訳ない言い方であるが、ロジャー・ウォーターズの哲学的、思索的、観念的な、小難しい歌詞、アルバム・コンセプトが無くても、デヴィッド・ギルモアのギターとリック・ライトのキーボードがあれば、ピンク・フロイドの音は成立する。それほど、唯一無二の音であった。

そういう意味で、リック・ライトが亡くなった瞬間に、ピンク・フロイドの再結成は無くなった。再結成しても意味が無くなった。リック・ライトのキーボードなくして、ピンク・フロイドの音は無いのだから。と考えていたら、改めて、淋しく、悲しくなってきた。
 
 
 
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コメント

言いたい事、聞きたいたいこと、全て書いてありました。ありがとうございます。リックがいなくなて悲しいです。

みきさん。初めまして、松和のマスターです。

コメントありがとうございます。本当に、リック・ライトの死は悲しい出来事でした。でも、彼の演奏の記録は、ピンク・フロイドのアルバムを中心として、いろいろな形で残されています。それだけが救いですね。

残された僕たちは、アルバムという「記録」を通じて、いつでも、リックの演奏を楽しむことができます。それは幸運なことに違いないと思います。
 

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