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2008年11月 7日 (金曜日)

母屋を乗っ取られそうだけど...

あ〜しんどかった。この一週間、疲れた疲れた。朝早かったり、気疲れしたり。やっと明日休みって感じです。

さて、こんな時は、心からスカッとしたい。スカッとするには、ファンキーなジャズ、ファンキーなフュージョンだろう。このところ、純ジャズ系を聴き続けていたので、フュージョンが聴きたい。ということで、今日は、ビリー・コブハム(Billy Cobham)の『A FUNKY THIDE OA SINGS(ファンキー・サイド・オブ・シングス)』を聴く。

ビリー・コブハムは、もともと、初リーダー作『SPECTRUM』から、3作目『TOTAL ECLIPSE』まで、純ジャズから発展した、エレクトリック・ジャズ系の硬派なフュージョンを推進していた。自然をモチーフにした、ネイチャー系エレクトリック・ジャズ、例えば、マイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」の様な、はたまた、初期のウェザー・リポートの様なフュージョンをコンセプトにしていた。が。この『A FUNKY THIDE OA SINGS』は違う。完全なファンキー・フュージョン。

メンバーを見渡すと、ビリー・コブハム(perc,synth)、ジョン・スコフィールド(g)、ミルコ・レヴィーヴ(key)、アレックス・ブレイク(b)、ランディ・ブレッカー(tp)、マイケル・ブレッカー(sax)、グレン・フェリス(tb)、ウォルト・ファウラー(tp)、ラリー・シュナイダー(sax)。 とりわけ、ランディ・ブレッカー(tp)、マイケル・ブレッカー(sax)の存在が目を惹く。

このブレッカー兄弟の存在を確認すると、この『A FUNKY THIDE OA SINGS』のファンキー・フュージョンに合点がいく。この演奏の雰囲気って、この『A FUNKY THIDE OA SINGS』の後、ブレッカー兄弟が独立して結成した「ブレッカー・ブラザース」の演奏コンセプトそのものなのだ。ご丁寧に、後のブレッカー・ブラザースの代表曲「Some Skunk Funk」まで演奏している(笑)。
 

A_funky_thide_of_sings

 
しかし、ドラムはビリー・コブハム、ギターはジョン・スコフィールド、その他そうそうたるテクニシャン達。このメンバーをバックに、フロントで、ランディはペットを、マイケルはテナーを吹きまくる。それも、自分たちの一番好きなファンキー・フュージョンを、である。きっと、大満足だったに違いない。このアルバムでのブレッカー兄弟は、実に活き活きと演奏している。

きっと、ブレッカー兄弟をメンバーとした、最後のスタジオ録音だ、という気持ちが、リーダーのビリー・コブハムにあったに違いない。このアルバムでは、徹頭徹尾、ブレッカー兄弟の好きなようにさせている。ブレッカー兄弟の好みの演奏に終始している。ファンキー・フュージョンではあるが、ビリー・コブハムは懐が深い。ファンキー・フュージョンを完璧にコントロールし、ブレッカー兄弟の好きなようにはさせていない。あくまで、リーダーはコブハム、ブレッカー兄弟はサイドメン。

母屋を乗っ取られそうだけど、しっかりとビリー・コブハム色を維持した、ファンキー・フュージョンです。それでも、ブレッカー兄弟を始め、メンバーそれぞれが、かなり充実したソロを繰り広げる。かなり良い内容ですよ。ファンキー色バリバリ、ノリノリの演奏です。

しかし、最後の「Moody Modes」だけは、ちょっと雰囲気が違う。哀愁を帯びたスパニッシュ的な雰囲気。出だしの演奏を聴くと思わず「これってチック・コリアやん、これって、リターン・トゥ・フォーエバーやん」と思ってしまうほどの、チックそっくりの曲作り、アレンジ、構成。それでも、バックで、コブハムが独自の雰囲気を創り出して、決して、チックのコピーになっていないところが「みそ」。しかも、アレックス・ブレイクの実に優れたベース・ソロが聴けるのも嬉しい。

ファンキー・フュージョンの代表作の一枚だと思います。若かりし頃のブレッカー兄弟が実に良い感じです。「ブレッカー・ブラザース」の原型がここにあります。ビリー・コブハムの胸を借りて、やりたかったことを確かめた、そんな師弟愛が感じられる、実に微笑ましいファンキー・フュージョンです。
 
 
 
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