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2008年11月21日 (金曜日)

フレディ・ハバードって...

フレディ・ハバードって、良いトランペッターだと思う。とにかく巧い。巧すぎるので、ハバードが若かりし頃、マイルスから「あいつは巧いだけだ」なんて言われたりして(これって、認めてるが故のマイルス独特の激励なんだけど)、それを鵜呑みにしたジャズ評論家が「フレディ・ハバードは巧いだけ」って言いふらすものだから、日本ではちょっと分が悪い。

デビューは、総帥アルフレッド・ライオンのブルーノートから。ハバードは、ブルーノートに優れたアルバムを多々残している。それからジャズ・ロックの世界へ突入。おいおい、と思っている間に、今度はフュージョンに身を投じる。そんな凡百なトランペッターじゃないのに。

しかし、彼の環境を一変する出来事が起きる。ハービー・ハンコックの『ニューポートの追想(V.S.O.P.)』である。1976年、デビュー15周年を迎えたハンコックが、それまでの音楽活動を振り返る記念ステージをニューポートジャズフェスティバルで披露した。

その時、1960年代前半〜中頃の新主流派のジャズを再現する為に、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)、ウェイン・ショーター(ts)、そして、トランペットにマイルス・デイビスを迎えようと企てた。しかし、案の定、マイルスは拒否。マイルスの代わりに指名されたのが、フレディ・ハバードである。

Freddie_live

収録された曲は「Maiden Voyage」「Nefertiti」「Eye Of The Hurricane」の3曲(いや〜新主流派やねえ)。この演奏が素晴らしかった。フュージョン全盛期の1976年。その純ジャズな音は、ジャズ・ファンの心に爽やかに響いた。V.S.O.P.とは「Very Special Onetime Performance」の略である。1回きりの特別な演奏だった。でも、予想以上に受けた。この後、ライブ3枚、スタジオ録音1枚を残す。

今日聴いたのは、偶然iTumes Storeで見つけた『LIVE』(写真左)。1983年11月20日のライブ。V.S.O.P.の余勢をかって、1960年代前半〜中頃の新主流派真っ只中の雰囲気。収録曲も「One Of Aonther Kind」「Dolphin Dance」「I Can't Get Started」とふるっている。サイドメンは、Bob Sheppard(ts,ss), Billy Childs(p), Bob Bowman(b), Eddie Marshall(ds)。う〜ん、知らない名前ばかりだ。

ハバードは、当時45歳。もともと、若くして天才的なテクニックの持ち主である。年齢による円熟味が加わって、素晴らしいトランペットを聴かせる。とにかく、ハバードのトランペットが傑出している。巧いのなんのって、ウィントン・マルサリスも真っ青である。歌心もあって、いやいや、見直しました。

他のメンバーは、ちょっと「?」。ピアノ、ドラム、ベースはまずまずなんだが、どこかで聴いた音ばかり。ピアノなんか、ハービー・ハンコックそっくり。ドラムはどことなくトニー・ウィリアムス。ベースはもろフュージョン上がりっぽい。サックスは平凡。でも、何度も言うが、ハバードだけは素晴らしいの一言に尽きる。ハバードの素晴らしさを堪能するライブ盤である。

正式なライブ音源では無いらしく、曲によって音のレベルにバラツキがあったり、ベースソロの部分などは若干のノイズが入るなど、録音状態は極上では無いが、十分に聴ける音質。1980年代のハバードは、もっと注目して、もっと耳を傾けるべき、と強く思った。
 
 
 
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