イエス結成35周年ツアーを観た
昨晩、 NHK BShi 20時より「イエス結成35周年ツアー」を観た。70年代の最盛期メンバーが集結した、2004年5月のボストンでの公演である。イエスって、今の若い人は知らないだろうなあ。まず、プログレッシブ・ロックというジャンルを知っているのだろうか。
70年代、商業ロックムーブメントの中で、一世を風靡した「プログレ」、正式名称「プログレッシブ・ロック」。8ビートを中心とするロック・イディオムばかりでなく、ジャズやクラシックの要素を取り入れ、ビートも変則拍子を積極的に導入、加えて、当時、一般的になり始めていた電子楽器(シンセサイザーやメロトロンなど)を駆使して、単純なロックンロールとは似てもにつかぬ、複雑で、かつ、シンフォニックで、ダイナミックな展開の演奏を得意とする。シンフォニックとダイナミックが高じると、いきおい演奏時間自体が長くなり、その結果、プログレの名曲には、大作が多い。日本でとりわけ人気が高く、なにを隠そう僕も大好きなジャンルだ。
そんなプログレの中で、お気に入り中のお気に入りの「イエス」。「イエス」はプログレ・バンドの中でもデビュー以来、30年以上もバンドを維持しているスーパー・バンドです。しかも、その長年のキャリアの中で、お家芸ともいえる、めまぐるしいメンバー・チェンジを繰り返し、それでいて、バンドとしてのクオリティをしっかり維持するという、とにかく希有なバンドです。テクニック抜群、構築力抜群、コーラス抜群。プログレ・バンドの中でも、実力ピカいちの「イエス」。今でもお気に入りのバンドです。
そんな「イエス」の35周年ツアー。つまりは、イエスに熱中した高校時代から、かれこれ30年以上たったことになる。ボーカルのジョン・アンダーソン、ギターのスティーブ・ハウ、ベースのクリス・スクワイア、ドラムのアラン・ホワイト、キーボードのリック・ウェイクマン。いや〜、高校時代にお世話になった、錚々たる面々である。
でも、35年の時の流れを感じるなあ。スティーブ・ハウは白髪になって老眼鏡かけながらギターをガンガン弾いている。ドラムのアラン・ホワイトも白髪、太った。でも、エネルギッシュなドラミングは健在。太ったといえば、リック・ウェイクマン。いやいやデブッたねえ。それでも、あのウェイクマンの手癖、独特なキーボードの音色には、今でもワクワクする。そして、イエスと言えば、この声、このボーカルがなければならない。ジョン・アンダーソンのボーカルがイエスを象徴する。そして、これまた、このベース音がないとイエスにはならない。クリス・スクワイアのベース音は、イエスの根幹である。
収録曲はこんな感じだったかなあ。ちょっとうろ覚えだけど・・・。
1. イントロ/「火の鳥」より
2. 究極
3. スウィート・ドリームス
4. ユア・ムーヴ/アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル
5. ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス
6. ザ・ミーティング
7. 遥かなる想い出
8. ラウンドアバウト
9. ショウ・ミー
10. ロンリー・ハート
11. リズム・オブ・ラヴ
12. 同志
13. スターシップ・トゥルーパー
相変わらず、素晴らしいテクニックとドラマティックな演奏で、往年のイエスの名曲の数々を十分に楽しめた。みんな歳をとったけど、イエス・サウンドは健在。イエスならではの曲回しに、思わずニンマリと口元が緩んだりする。amazonを調べてみたら、DVDで出てるみたいですね〜。欲しいなあ。
そうそう、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の懐かしの70年代館の「My Favorite Rock」のコーナーに「イエス」の特集をアップしていますので、よろしければ、一度遊びに来て下さい。「プログレ世界の完全主義者/イエス」(左をクリック)までどうぞ。
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