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2008年10月20日 (月曜日)

これ1曲でゲットするアルバム

ジャズに限らず、「これ1曲」に惚れ込んで、手に入れるアルバムが幾枚かある。アルバムの収録曲全てが良い曲ばかりだと良いんだが、アルバムの収録曲の複数曲が良い曲ばかりだと良いんだが、なかなかそうもいかないケースが時にある。

今回、iTunesでゲットした、ラリー・カルトーンの『On Solid Ground』(写真左)も、その一枚。カールトンが、88年に銃で撃たれるという事故の後で、驚異的なリハビリを経て、奇跡的に復活したアルバムである(1989年リリース)。

正確に言えば、アルバム『On Solid Ground』の制作中、南カルフォルニアにある自宅プライベートスタジオの外にいた青年に銃撃を受けた。この銃撃により、カールトンの声帯は破壊され、彼自身も重大な精神的外傷を負ったが、徹底的な治療とポジティブな持ち前の精神力で、最終的にはこのアルバムを完成させた、というものである。

冒頭の「Josie」の前奏だけを聴くと、「80年代のデジタル臭一杯の人工的なリズムセクション」にガッカリする。が、その後、満を持して出てくるカールトンのギターが実に良い雰囲気。この冒頭の1曲目のみならず、アルバムに収録されている曲は全て、ユッタリとした、悠々としたリズムをバックに、大らかで、余裕一杯のカールトンのギターが展開されている。
 

On_solid_ground

 
超絶技巧なテクニックを前面に押し出す、という、それまでのスタイルでは無く、ギターを弾くことが楽しくて、嬉しくて仕方が無い、というような、演奏出来る喜びに満ちた余裕のあるカールトンのギター。銃で撃たれるという悲劇的な事故から奇跡の生還を遂げた、という事実とは無縁では無いだろう。

そして、4曲目の「Layla」。Derek and the Dominos(言い換えると、エリック・クラプトン)の『Layla and Other Assorted Love Songs』の名曲中の名曲。あの「Layla」が、こんな素晴らしいアレンジで、フュージョンとして演奏されるとは思わなかった。原曲の演奏に勝るとも劣らない、見事なアレンジ、見事なギター。惚れ惚れする。この「Layla」という名曲のポテンシャルを見せ付けられる、素晴らしい演奏である。

僕にとって、この『On Solid Ground』は、この「Layla」1曲で、手に入れるべき名盤だと思ってます。なんせ70年代ロックの名曲「Layla」、それが、ジャズ・フュージョンのフォーマットで、これほどまでに素晴らしい演奏に生まれ変わるなんて。僕にとって、このカールトンの「Layla」は絶対ですね。

「これ1曲でゲットするアルバム」っていろいろあるけど、フュージョンのアルバムでは、このラリー・カルトーンの『On Solid Ground』が筆頭かな。このアルバム、現在、廃盤状態ですけど、iTunesなど、ダウンロード・サイトからは、比較的容易に購入できます。カールトン・ファン、クラプトン・ファンの方々にはお勧めの一枚です。
 
 
 
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