ギター・フュージョンの完成形
我が千葉県北西部地方から東京。蒸し暑い日々が戻ってきてしまった。とにかく蒸し暑い。10分も歩くと、汗だくになる。涼しくなったと思ったのになあ。今日から、またまた、クールビズ対応のジャケットが再登場。再び、ノーネクタイでの通勤と相成った。
さて、昨日は、Bob James and David Sanborn『Double Vision』のお話しをしたんだが、今日は、もう少し、フュージョンの風に吹かれてみよう。今日は、アール・クルーの『Heart String』(写真左)。1979年の作品。フュージョンの完成形のような作品である。
心地良いナイロン弦ギターの響き、端正なリズムセクション、ムーディーなアレンジ。とにかく聴いていて心地良く、ムード満点。これぞ、ムード・ジャズって感じの演奏がズラリ。特に、リズム・セクションが、いわゆる「打ち込み」では無い、明らかに、人間の手によってリズムが刻まれていることを感じることが出来る、アナログな響きが実に良い。
破綻の無い、どこをとっても端正なアレンジと端正な演奏。完成度の非常に高い、高品位かつハイ・テクニックな演奏が満載で、そこが「面白くない」と評価するジャズ・ファンも多い。しかしながら、ここまで高品位かつハイ・テクニックな演奏はなかなかお目にかかれない。この『Heart String』を全編聴き通して思うのは、これって凄いことじゃないのか、ってこと。
「淡々」「さりげなく」そして美しい「メロディー」。どの曲も大変聴きやすい。旋律を追えること、メロディーを追えること。これぞ、フュージョンの完成形のひとつと言って良いほどの完成度の高さ。
あまりの完成度の高さ故、いきなりアール・クルーの代表作として持ち上げるには、ちょっと憚られる、それほどまでに、良くできた、アナログ的雰囲気の良く出たフュージョン・アルバムである。
アール・クルーについては、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」の一室、「フュージョンの風に吹かれて」のコーナーに、「ナイロン弦の心地よい響き/アール・クルー」(左をクリック)として、アップしていますので、ご興味のあるかたはどうぞ。
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