レッド・ツェッペリン Ⅱ
レッド・ツェッペリン(以下ゼップと略す)の『デフィニティヴ・ボックスセット』を手に入れての、ゼップ聴き直しシリーズの第2弾である。当然、聴き直しアルバム名は『レッド・ツェッペリン Ⅱ』(写真)。
この『レッド・ツェッペリン Ⅱ』、ゼップの傑作の誉れ高いロック名盤のひとつ。冒頭「胸いっぱいの愛を(Whole Lotta Love)」の格好良すぎるイントロのリフから、ラスト「ブリング・イット・オン・ホーム(Bring It on Home)」の、ブルースを洒落たギター・エンディングまで、ロックンロールからブルースまで、ロックの楽しさが詰まった、何度聴いてもいい、名作中の名作である。
今回、『デフィニティヴ・ボックスセット』は、E式(UK盤)ジャケットでの紙ジャケ、SHM-CDでの提供であるが、まず、ジャケットについては実に丁寧な作りで、素晴らしい出来である。E式の特徴をしっかりと反映し、所有欲を十分に満たしてくれる優れもの。手に入れて良かった、と改めて思う。
そして、SHM-CDの音質は「なかなかに良好」。このCDは、ジミー・ペイジ自らの手による「1994年リマスター」を使用しており、この「1994年リマスター」はもともと素晴らしいリマスタリングなので、音の基本は変わらない。
しかし、音の粒立ち、輪郭がクッキリし、音の分離が更に良くなった印象があって、昔、高校時代、僕の安価なステレオセットでは、もっこりと音の塊になって分離できなかった、メンバーそれぞれの楽器の音がしっかりと浮かび上がってくるところは、なかなかに聴かせる。もともと『レッド・ツェッペリン Ⅱ』って録音状態って良くなかったからなあ。
そのメンバーそれぞれの楽器の音がしっかりと浮かび上がってくる中で、認識を新たにしたのは、ジョン・ポール・ジョーンズ(以下ジョンジーと略す)のベースのテクニック。3曲目「レモン・ソング(The Lemon Song)」でのジョンジーのベースは凄まじいものがある。とにかく上手い。格好良い。特に間奏部分のベースソロには聴き惚れてしまう。
加えて、音の分離が良くなったところで、6曲目(B面2曲目)「リヴィング・ラヴィング・メイド(Livin' Lovin' Maid)」のジョンジーのベースには鬼気迫るものがある。う〜ん、ペイジのギター、ボーナムのドラムに相対するベース、やはり只者ではなかった。やはり、ゼップのベーシストは凄かった。
ジョンジーのベースの素晴らしさを再認識できたのは、SHM-CDの恩恵だろう。いろいろ異論はあるだろうが、このSHM-CDの音質は素晴らしい。少なくとも、従来盤には無い「音の粒立ち・明確な輪郭・音の分離」がある。
この『レッド・ツェッペリン Ⅱ』は何度聴いても興奮する。そして、叙情的な4曲目「サンキュー(Thank You)」を何度か繰り返し聴いて、しみじみしてしまうのだ。
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