Yes Songs Side E & Side F
今日も昨日の続き。英国のプログレバンド、イエスの傑作ライブ『Yes Songs』のLPでいうところの「Side E & Side F」である。
この「Side E & Side F」は、一言で言うと「大団円」である。イエスのそのテクニック、その構成力、そのドラマチックな展開がふんだんに味わえる。これぞ、イエスの構築美極まれり、って感じ。
Side Eの前面を占める「危機」は、単純に「凄い」のひとこと。この難解な長尺物を、オリジナルのスタジオ録音よりも速いスピードで、スタジオ録音の演奏と寸分の狂いもなく、ほとんどノーミスで突っ走る。
この「危機」は、プログレを代表する名曲である。プログレッシブ・ロックの重要要素のすべてが詰まった名曲、名演である。曲が長く(つまり長尺モノということ)、歌詞は思索的であり(つまりは理屈っぽく)、クラシックやジャズの要素がふんだんに散りばめられており(つまりはアカデミックっぽい)、しかも、変速拍子の嵐(単調でなく、バラエティに富む)。
Side Fは、「Yours Is No Disgrace」と「Starship Trooper」を収録。どちらの曲も、オリジナルは『The Yes Album』(サードアルバム)に収録されています。
オリジナルは、テンポがややゆったりとしており、ドラマチックな良い曲ではあるんだが、なんか物足りないなあ、って感じの曲だったが、ライブでは、圧倒的テクニックで「すっ飛ばす」。しかも、印象的な旋律、リフが満載で、どちらの曲も「やっぱり、こんなに良い曲だったんだ」と納得の演奏です。このSide Fの演奏こそ、「大団円」の表現がピッタリですね。イエスの真骨頂が味わえます。
この3日間、ずっとイエスの傑作ライブ『Yes Songs』をA面からF面までを駆け足で、振り返ってみました。こうやって振り返ってみると、この『Yes Songs』は、大傑作ですね。イエスの演奏内容は当然のこととして、曲の並び順、長さ、録音の良さ、どれをとっても、これはもう「奇跡的な」ライブアルバムです。
70年代のイエスのアルバムは、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」に、「プログレ世界の完全主義者/イエス」(左をクリック)として、取りまとめてご紹介していますので、興味のある方は是非どうぞ m(_ _)m。
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