« サザン・ロックな夏の夜 | トップページ | スタンダードなトリオはいかが »

2008年8月 1日 (金曜日)

一番良く聴くアル・ディ・メオラ

フュージョン全盛期から現在まで、アル・ディ・メオラ(写真右・以下アルと略す)がお気に入りである。アルは、1974年にチック・コリア率いる「リターン・トゥ・フォーエヴァー(RETURN TO FOREVER)」に参加し、1976年の解散まで在籍。

ラテン風味のジャズフュージョン的なプレイが最も特徴的。誰にも真似できないような速弾き、複雑なギターソロ、所謂、超絶技巧がウリ、といって、テクニック馬鹿では無く、そのフレーズの歌心も豊かで、フュージョン出身のギタリストの中でも頭一つ飛び抜けている。

では、そのアルのアルバムの中で、今までで一番良く聴くアルバムは、と問われれば、Al Di Meola『エレクトリック・ランデブー(Electric Rendezvous)』(写真左)。1982年リリースのアルバム。パーソネルは、Al Di Meola (g), Jan Hammer(key), Philippe Saiss(key), Steve Gadd(ds), Anthony Jackson(b), Mingo Lewis(per), Paco De Lucia(g) 。
 

Al_di_meola_electric_rendezvous

 
1曲目「God Bird Change」、2曲目「Electric Rendezvous」は、相変わらずの超絶技巧。これでもか、これでもか〜、という早弾きフレーズの圧倒的な「攻めのギター」は少なくなりましたが、それでも、十分速いです。超絶技巧フレーズで無く、曲で「歌心」を聴かせる、という姿勢が見え隠れして、実に好ましい。

3曲目「Passion, Grace & Fire」は、かのパコ・デ・ルシアとのギターデュオ。恐ろしいほどの、超絶技巧スパニッシュサウンドで、口があんぐり。そして、4曲目「Cruisin'」以降のキーボードは、ハモンド・オルガン、アナログ・シンセサイザーと、70年代ロックを彷彿とさせる音色とフレーズが実に良い。

ジャジーで無いキーボード。どっちかと言えば、ロックっぽいキーボードは、ヤン・ハマーの参加の成果。どうも、自分にとっては、この70年代ロックを彷彿とさせる音色とフレーズが良くて、このアルバムが、今までで一番良く聴くアルバムになっていると睨んでいる。

ただ、6曲目の「Ritmo de la Noche」の、あからさまでベタな「タンゴの響き」に「ドン引き」するのは、今も昔も変わらない(笑)。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 

« サザン・ロックな夏の夜 | トップページ | スタンダードなトリオはいかが »

コメント

コメント欄から失礼します。
アル・ディ・メオラを紹介して頂きありがとうございます。

今週ビートルズトリビュートのニューアルバム『オール・ユア・ライフ』が発売されます。

もしよろしければこちらのブログ、またはウェブサイトでご紹介頂けると幸いです。
フェイスブックページもぜひご覧になってみてください。

よろしくお願いします。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 一番良く聴くアル・ディ・メオラ:

« サザン・ロックな夏の夜 | トップページ | スタンダードなトリオはいかが »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー