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2008年7月23日 (水曜日)

酷暑に、端正なハード・バップを

朝からとんでもない蒸し暑さ。加えて、昨晩はちょっと飲み過ぎて「二日酔い気味」。拭いても拭いても汗が出てくる。二日酔い気味の体に、この蒸し暑さは大変こたえる。でも、働かんと給料貰えんしなあ(笑)。そうそう、昨晩はそういうことで、ブログはお休みしました m(_ _)m。

さて、これだけ暑くなると、ジャズなんて聴きたくなくなるのでは、と思うのだが、長年ジャズを聴いていると、自分の中にしっかりと、酷暑の環境に向いたジャズがあるものだ。酷暑に、フリーや複雑なジャズは駄目。まずは「ボサノバ・ジャズ」、そして、もう一つは「端正な絵に描いたようなハード・バップ」。

今日は「端正な絵に描いたようなハード・バップ」である。暑い夏に、時々、引っ張り出してきては耳を傾ける渋いアルバムがある。ブルーノートの1530番『Jutta Hipp With Zoot Sims』(写真左)。
 

Jutta_hipp_zoot

 
評論家レナード・フェザーの強力な後押しでブルーノートに紹介されたドイツ人女性ピアニスト、Jutta Hipp(ユタ・ヒップ)。この1530番は、西海岸のテナー最高峰、絵に描いたようなハード・バップ・テナー奏者、Zoot Sims(ズート・シムズ)と組んだクインテット盤。パーソネルは、Jerry Lloyd (tp) Zoot Sims (ts) Jutta Hipp (p) Ahmed Abdul-Malik (b) Ed Thigpen (d)。

ユタのピアノは、ドイツのジャズシーンでレニー・トリスターノの影響を受け、クールジャズ的な演奏。しっかりとしたタッチ、ちょっと角張ってコロコロするシングル・トーンの右手が実に端正。ビ・バップ的なピアノ・スタイルとは明らかに一線を画した、知的でクールなピアノ。しかし、パッと聴いて、ユタのピアノと判る位では無い、まだ個性が確立されていない、発展途上のユタのスタイル。魅力的な個性ゆえ、このアルバムを最後に、ジャズ・シーンから姿を消したことが残念である。

ズートのテナーは言わずもがな。素晴らしいハード・バップ・テナー。その名演が2曲目の「Violets for Your Furs(コートにすみれを)」。ジョン・コルトレーン、JRモンテローズと並ぶ、素晴らしいズートのブロウ。そして、バックに、知的でクールなユタが、奥ゆかしく寄り添う。良い雰囲気です。当時、マイルスが惚れたアーマッド・ジャマル的なシンプル・ピアノ。う〜ん、ユタとマイルスの競演って、どうだろう。

良いアルバムです。ファンキー・ジャズの様に熱気過剰にならず。ユタの知的でクール・ジャズ的な端正なピアノは冷静。そして、ズートも決してむやみに熱くならず、クールにテナーを吹き上げていく。酷暑の季節にも、十分、エアコン無しに聴けるハード・バップ盤です(笑)。
 
 
 
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