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2008年7月 7日 (月曜日)

夏は「レイドバック」で癒される

朝から雨である。しかも雷が鳴って、この雷の音で目が覚めた。朝の5時である。ええかげんにしてほしいなあ。通勤時間帯には雨足が強くなり、まとまった雨に。「雨の日と月曜日は、いつも私を落ち込ませる」なんていう、カーペンターズの有名なヒット曲があるが、今日は「雨の日と月曜日」が一気に来た。その落ち込みようと言ったら、会社に行きたくなる感じである(笑)。

さて、僕の中で、ジャズの世界では「夏はボサノバ」である。では、70年代ロックでは、夏は何か? 70年代ロックの世界では「夏はサザン・ロック」である。高校時代から、夏になると何故か「サザン・ロック」が聴きたくなる。特に蒸し暑い環境の中では、絶対に「サザン・ロック」。

今朝はとにかく蒸し暑い。当然、70年代ロックのアルバムを聴きたいと思ったら、「サザン・ロック」である(笑)。今日の選択は、グレッグ・オールマンの『レイド・バック』(写真左)である。

グレッグ・オールマンは、テネシー州ナッシュビル生まれ。兄のデュアン・オールマンと共に、サザン・ロックの雄、オールマン・ブラザース・バンドの中核人物。1969年、兄の誘いを受け、メンバーの最後にグレッグが加わることでオールマン・ブラザーズ・バンドが誕生。デュアンの死後もオールマンの活動を支え続け、現在に至る。

Laid_back

さて、このアルバム・タイトルの「レイド・バック」とは、音楽の用語として良く使われるが、「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」という意味である。実は、このグレッグのソロ・アルバム『レイド・バック』がその源との説がある。

確かに、この『レイド・バック』のアルバム全体の雰囲気は、レイド・バックの雰囲気そのもの。実に味のある、実に渋い、大人のロックの雰囲気満載である。冒頭の「ミッド・ライド・ライダー」を、オールマン・ブラザース・バンドのセカンドアルバム収録の同曲と比べて欲しい。その演奏の雰囲気を比べれば、「レイド・バック」という演奏の雰囲気を感じ取っていただけるのではないかと思う。

この『レイド・バック』は、今でいうアメリカン・ルーツ・ミュージックのテイストが満載。R&B、カントリー、ゴスペル。そのアメリカン・ルーツ・ミュージックのテイストをベースにした曲に混ざって、洗練されたポップ・ソウル風、AOR風の楽曲が良いアクセントになっていて、聴いていて楽しい。アメリカン・ルーツ・ミュージック好きの方には「たまらん」でしょう。

それと、決定的なのは、グレッグのボーカル。この泥臭くて、野太い、それでいて繊細なニュアンスを表現できるボーカルは、とにかく上手い。彼のボーカルが、米国南部的雰囲気を、サザン・ロック的雰囲気を醸し出しているといっても過言ではない。とにかく、このグレッグのボーカルは実に良い味を出している。

いいアルバムです。タイトルの『レイド・バック』の通り、「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」、上質のサザン・ロックがここにあります。陳腐な使い古された一言で言うと「大人のロック」ですな(笑)。
 
 
 
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