爽やかフュージョン、心地よし
今日も、ちょっと爽やかな、梅雨の中休み状態が続いている千葉県北西部地方。朝夕、通勤の往き帰り、なかなか気分が良い。夕方も日が長いので、ちょっと明るい夕焼け状態の中を、ゆったりと歩いての家路は、なかなか風情があって良い。
さて、この爽やかな夏の入り口の6月。梅雨の雨空はジメジメして不快指数満点でいけないが、梅雨の中休みの爽やかな日には、爽やかなフュージョンが良い。本を読みながら、ホームページの更新準備をしながら、ブログ用の原稿を書きながら、「ながら」のバックは爽やかなフュージョンが良い。
それも、軽く聴き流せるのではなくて、ちょっとパンチがあって、心地良い刺激があって、時に聴き耳を立て、時に、気分転換に、音に身を任せることのできる、爽やかなフュージョンが良い。
そんな、この季節にピッタリのフュージョンとして、最近、お気に入りで良く聴くアルバムが、小林香織の『Glow』(写真左)。前作『Fine』に続く3rdアルバムは、継続して、ライトフュージョン路線。前作『FIne』については、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」にて、「ジャズの小径」のコーナー・2006年6月号でご紹介しているので、こちらの方をご覧下さい。
さて、今回の『Glow』、アルト・サックスのテクニックも順調に進歩して、良く鳴るアルトが良い雰囲気。明るく、適度に熱気があって、ポジティブで、爽やかなフュージョン・アルバムに仕上がっています。フルートもフィーチャーして、良いアクセントになっています。
彼女のアルト・サックスは、今までにない特徴があると思ってます。ジャズの世界の中では、今までのアルト・サックス奏者は、かのビ・バップの祖、天才アルト奏者であるチャーリー・パーカーの影響を、何らかの形で受けていたのですが、彼女のアルトには、そのパーカーの影が無い。どちらかと言えば、デイヴィッド・サンボーンの影響は、そこここに感じますが・・・。そういう意味では、矢野沙織とは、アプローチが正反対ですが、矢野と同様、ジャズ界の新世代を彩る、期待のミュージシャンの一人と言えるでしょう。
9曲目「TOY'S JAM」では、日本の伝説のロック・ギタリストChar(!)。6曲目「MONOCHROME」では、塩谷哲のピアノ。ラストの10曲目、ビージースの「愛はきらめきの中に」では、国府弘子のピアノ。と、ゲスト・ミュージシャンも良く選ばれていて多彩で、とても楽しいアルバムに仕上がっています。
デビュー・アルバムの頃と比べると、アルト・サックスのテクニックも音色も、とても向上したと思います。美人女性の演奏する「ビジュアル・ジャズ」、と揶揄する硬派ジャズ・ファンの方々もいらっしゃるでしょうが、彼女の実力は着実に上がってきています。しっかりと鍛錬し、「ならでは」の個性を積み上げ、アルバム一枚一枚、成果を上げつつある小林香織は、これからも実に楽しみなミュージシャンだと思います。
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