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2008年5月29日 (木曜日)

さらばシベリア鉄道・その1

大学時代、太田裕美がお気に入りだった(今でもだけど)。これ、僕の秘密で、あまり他の人たちに話したことが無い。

大学時代当時は、ロックからジャズに走り出しており、ロックは、AORやアメリカン・ルーツ・ロック、ウェストコースト・ロックが専門の渋好み。周りからは、ちょっと「通」な趣味をしている、と思われていたので、太田裕美が実はお気に入りだなんて、他人には決して言えない(笑)。

ジャズのアルバム購入にバイトで稼いだ金をつぎ込みながらも、密かに、太田裕美のベスト2枚組アルバムを買ったり、貸レコード屋で、オリジナル・アルバムを借りてきてカセットにダビングしたりで、大学3回生の頃には、太田裕美のアルバム・コレクションは完結していたくらいの熱の入れようだった。

彼女の歌の世界が好きなのだ(キャラクターもちょっと好きかな)。特に、松本隆作詞の世界を唄わせたら天下一品。「木綿のハンカチーフ」を聴けば判るでしょう。もともとは、高校時代にこの「木綿」と「赤いハイヒール」「しあわせ未満」など、彼女のシングルを密かに好きになったことが伏線にある。どれもが松本隆の世界なのだ。
 

H_ohta_siberia

 
彼女のオリジナル・アルバムもなかなかに充実したものが多く、聴き応えがある。様々な有名なミュージシャンや職業作詞家、職業作曲家が楽曲を提供している。これが、なかなか優れたものが多い。僕は、今では、太田裕美のアルバムをCDで全て持っている位だ(笑)。

好きな曲は多々あるが、特に好きな曲のひとつに「さらばシベリア鉄道」がある。シングルでも発売され、アルバムでは『十二月の旅人』に収録されている。これも、松本ワールド。この曲は彼女にとって「振り向けばイエスタディ」以来6曲ぶり、2年ぶりの松本作品だった。

松本隆お得意の、コール&レスポンス、つまり「木綿のハンカチーフ」や「赤いハイヒール」でおなじみの、前半を女性の心境で語り、後半を男性の心境で返す、という構成になっている。作曲は大瀧詠一。絶品である。やはり、松本隆の世界を歌わせると雰囲気が出る。太田裕美に合っていると感じた大滝詠一の読みは、まさにピッタリであったと思う。でも、売れなかったなあ。でも、好きです、この曲。
 

悲しみの裏側に何があるの?
涙さえも氷りつく白い氷原
誰でも心に冬を かくしてると言うけど
あなた以上冷ややかな人はいない

君の手紙読み終えて 切手を見た
スタンプにはロシア語の 小さな文字
独りで決めた別れを 責める言葉探して
不意に北の空を追う

伝えておくれ 十二月の旅人よ
いついついつまでも、待っていると。

『さらばシベリア鉄道』
松本隆:作詞 大瀧詠一:作曲
 
 
 
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