春はユーミン(荒井由実だよ)
春ですね。朝の日差しの柔らかさが「春」。でも、北風が少し冷たくて、春本来の暖かさでは無い。どうも、桜が満開になってから、少し花冷え状況が続く、千葉県北西部地方です。
さて、ジャズをずっと聴き続けると、時々、他のジャンルの曲で「息抜き」したくなる。ということで、今日は、ジャズを離れて、70年代のJポップの話題を。
春になると、なぜかユーミンが聴きたくなる時がある。ユーミンといっても、松任谷由実ではない、荒井由実のほうである。ユーミンの荒井由実時代のアルバムは、ファースト・アルバム「ひこうき雲」から、「ミスリム」「コバルト・アワー」「14番目の月」、ベストアルバム「ユーミン・ブランド」。
春風吹いて、春ののどかな日差しの中で、フッと聴きたくなるユーミンは、まずは『コバルト・アワー』(写真左)。ジャケットも、ほんのりとピンク色が入っていて、春らしいと言えば、春らしい。
「卒業写真」「花紀行」という、春の季節の曲が入っている、という記憶が、春になると、この『コバルト・アワー』を思い出させるのかも知れない。
「卒業写真」といえば、本家ユーミンのバージョンも良いが、僕は、圧倒的に、ハイ・ファイ・セットの「卒業写真」(写真右)が良い。ハイ・ファイ・セットのバージョンの「卒業写真」の前奏が流れるだけで、ウルウルしてしまう。そして、山本潤子さんのボーカルで「悲しい〜、ことが〜あると〜」と入ってくると、もう駄目。胸一杯になって感じ入ってしまう。まあ、それだけ、悪い思い出がいっぱい詰まった思い出の歌だと言うことです(笑)。
出だしの「コバルト・アワー」の調子は、明るくリズミカルで、これから展開される音世界を期待してワクワクする。明るくリズミカルといえば、5曲目の「ルージュの伝言」も実に良い。オールディズの曲調と、歌で歌われる主人公の女性が実に可愛い。ジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」のオープニングでも使われましたよね。雰囲気ピッタリでした。
ドラマチックな展開の「航海日誌」の「海」も「春の夜の海」を思い起こさせるし、「少しだけ片想い」も、これからの「恋」を予感させるようなポジティブな明るさに満ちていて、気分は「春」。
7曲目の「CHINESE SOUP」は、季節を問わずの名曲。歌詞もウィットに富み、曲も素晴らしい。9曲目の「雨のステイション」に至っては、これはもう季節は、春を過ぎて梅雨。そして、ラストはなぜか唐突に、なぜ、この『コバルト・アワー』のラストに収録されたのかが未だに判らない「アフリカへ行きたい」で終わる。
でも、やっぱり、アルバム全体を通じて、松任谷正隆のアレンジが秀逸で、細野晴臣、林立夫、鈴木茂のビッグネームが並ぶ「ティン・パン・アレイ」のバック演奏が、実にポジティブで明るくて、ノリが良くて、聴いていて、ワクワクして、ルンルンで、思わず「心でスキップ」状態になるんですよ、このアルバム。
理屈はともかく、春はユーミン(荒井由実)。ふと聴きたくなるアルバムの筆頭は『コバルト・アワー』。今でも時々聴く良いアルバムです。
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